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「結構です」の意味と使い方・例文・「構いません」との違いは?現役ライターがサクッと解説

「結構です」という言葉は、「それで結構です」「もう結構です」などの形でよく使われています。

人からの提案や申し出を受けた時に相手への返答に使われている表現ですが、具体的にはどのような使い方をするのか、また同じような場面で使える「構いません」という言い方とはどのような違いがあるのか、中には疑問を抱くことがあるかもしれません。

そこで今回は、「結構です」の意味と使い方、「構いません」との違いなどを、翻訳経験のある現役ライターの筆者が説明していきましょう。

「結構です」の意味と使い方・例文・「構いません」との違い

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それでは、以下に「結構です」の意味と使い方、また「構いません」との違いなどについて説明します。

「結構」の意味は?

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まず、「結構です」の「結構」という語には以下のような意味があります。

それで満足なさま。さしつかえないさま。
それ以上は不要であるさま。
出典:明鏡国語辞典(発行所 株式会社大修館書店)「結構」[形動]②③

ここでは形容動詞としての「結構」しか紹介していませんが、もともと「結構」とは、「構成すること」「組み立てること」という意味の名詞でした。

そうして構成されたものが見事であるということから、形容動詞で「満足だ」「十分だ」などの意味で使われるようになったと言われています。

「結構です」の意味は?

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つまり、「結構です」という言い方をすると「それで満足です、十分です」という肯定の意味と、「それ以上は必要ありません」という否定の意味を表す表現となります。

 

「結構です」の使い方・例文

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次に、「結構です」の使い方を例文を使って見ていきましょう。

この言葉は、たとえば以下のように用いることができます。

「今印鑑を持っていないのでサインでも良いですか?」「はい、結構です」
「少し暑くないですか?エアコンの温度下げましょうか」「いいえ、そのままでも結構です」
「お茶をもう一杯いかがですか?」「もう十分いただきました。これ以上は結構です」
「明日はお宅までお迎えに上がります」「そんなことまでしていただかなくても結構です」

「結構です」は肯定と否定の2つの意味で使われる言葉です。

肯定の場合は、「結構なお味でした」という誉め言葉や、相手からの提案や申し出に対して「それで良い、十分なこと」「それで満足していること」を伝える場面で、「それで結構です」という許可を表す言葉として使われます。

否定の場合は、相手からの提案に対して「いいえ、結構です」のように「もう十分なので必要ありません」という意味で申し出や提案を断る時にも使用することが可能です。

いずれにしても、「満足だ」「十分だ」という意味が含まれています。

「結構です」と「構いません」との違い

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「結構です」の代わりに「構いません」を使うこともあると思います。
それでは次に、似たような意味の「構いません」との違いについて見ていきましょう。
まず、「構いません」の「構う」には以下の意味があります。

あることが気になって、問題や不都合があると感じる。

出典:明鏡国語辞典(発行所 株式会社大修館書店)「構う」[自]②

「構いません」の意味は?

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「構う」には、「気にかける」「世話をする」「からかう」などいくつかの意味がありますが、「構いません」は「問題ありません」「気にしません」「差し支えありません」という意味で使われる言葉です。

そして、「構いません」と「結構です」の使い方を比較すると以下のようになります。

「構いません」:「お届けは明日以降となりますがよろしいですか?」「構いませんよ」
(≒「お届けは明日以降となりますがよろしいですか?」「それで問題ありません」)
「結構です」:「お届けは明日以降となりますがよろしいですか?」「結構です」
(≒「お届けは明日以降となりますがよろしいですか?」「それで良いです」)

つまり、
「構いません」は「問題や不都合はないこと」(特に都合が悪くはない、問題はないというニュアンス)
「結構です」は「それで十分、満足なこと」(不満はない、必要十分だというニュアンス)
を表すという違いがあります。

その他の類語

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「結構です」と同じような使い方をする言葉には、「構いません」の他にも「お気遣いなく」「遠慮いたします」などがあります。

「お気遣いなく」は、ほとんどの場合否定するときに使う言葉です。「お気遣いなく」の後には、「お気持ちだけいただきます」という言葉を添えてお礼を言う方が印象が良くなります。

目上の人に使う場合には、「どうぞお気遣いなさらないようお願いいたします」という言い方が良いでしょう。

「遠慮いたします」は、主に誘いを断るときの表現です。この場合には、「せっかくお誘いいただいたのに申し訳ございませんが、用事があるので遠慮いたします」のような使い方をします。

 

「結構です」を英語で言うと?

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英語では否定の意味で「結構です」を言うとき、 “No, thank you.” “I’m ok, thanks.” というように、「ありがとう」を添えるのが当たり前のようになっています。

“Would you like some water?”(お水はいりますか?)

“No, I’m fine. Thank you.”(いいえ、結構です。ありがとう)

のように言います。

目上の人に使える?

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ここでひとつ注意しておきたい点があります。

この「結構です」「構いません」は、目上の人に対しては使わない方が良いということです。

「結構です」も「構いません」も、自分より身分の低い人に対して「それで良い」というように許可を与えるニュアンスがあるため、上司などに向かって言うのは失礼にあたります。

目上の人に対して使うときには、肯定する場合は「承知しました。〇〇でよろしくお願いいたします」「差支えありません。お心遣いありがとうございます」、否定するときには「せっかくですが、また別の機会にお願いします」というような表現が適切です。

もう少し優しく言いたいとき

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目上の人に対してでなくても、例えばレストランの店員さんから「お水はいかがですか?」と尋ねられたときに否定の言葉として「結構です」を使うと、少しぶっきらぼうな印象を与えます。

「いいえ、結構です。ありがとうございます」

のように一言添えると、相手も嫌な気分にならないことでしょう。

場面によって使い分けよう

以上、「結構です」の意味と使い方、「構いません」との違いなどについてまとめました。

「結構です」の「結構」は、「それで満足している様子、十分な様子」「それ以上は不要な様子」を表す言葉です。

そして、「結構です」という形で相手からの提案や申し出に対して「それで満足していること」もしくは「十分なのでそれ以上は必要ないこと」を伝える時に使われています。

また「構いません」の「構う」は「問題や不都合があると感じる」ことをいい、「構いません」というのは相手からの提案などに「それで問題ない」ことを伝える言葉です。

どちらも同じように使うことができますが、ニュアンスが異なるので適度なシーンで使い分けるよう心がけましょう。

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konomianko