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「役不足」の意味と使い方・例文・類義語・対義語は?現役のブロガーがサクッと解説!

「役不足」(読み方:「やくぶそく」)という言葉、日常、ビジネスを問わず一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?

たとえば仕事で責任のある役割を当てられた時に、「自分には役不足ですが~」といった表現をした経験がある人も少なくないかもしれません。

しかし、一見へりくだっているように見えるこの使い方は、実際のところ、正しい意味に当てはめると、失礼にあたってしまうかもしれないものです。

この記事では誤用しやすい「役不足」の意味、由来や使い方、対義語、類似語を例文を交えながら、半年で独立したプロブロガーの筆者が解説していきます。

「役不足」の意味と使い方・例文

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まず、「役不足」の意味と使い方を解説します。読み方に一切迷いのないこの語の意味を正しく認識している日本人は、およそ4割という結果も。あなたは正しく認識できていましたか?

「役不足」:その人の力量に対して与えられた役目が軽すぎること


出典:明鏡国語辞典

役不足は自分の実力に対し不満の意を表す語

上述のように、この言葉は一般に「与えられた役割が重く、自分の力量と釣り合っていない」という意味で誤用されることが多いです。しかし、もともとは自分の実力や力量よりも軽い役目を与えられた時に「その役割が自分にとって不足である」という不満を表す語となっています。

「役不足」の語源

「役」というと、現在では劇やドラマなどの配役のことを連想しがちではありますが、元々は「与えられた仕事、国からの任務、責任ある仕事」という意味です。

この役が(自分にとって)不足している、という状態を指しているのが、役不足。

「自分にはもっとふさわしい役があるはずなのにこの(与えられた)役なんて、不足だ!」

という意図を表しているということですね。

「役不足」の使い方と例文

では、「役不足」の使った例文を見てみましょう。


たとえば以下のような使い方をすることができます。

「年齢的には妥当かもしれませんが、彼には主任では役不足ではないでしょうか」


「そのポストは役不足だと上司に訴える」


「与えられた仕事が役不足であることに不満を募らせる」


「この仕事は君にとって役不足かもしれないが、適任者が見つかるまでの間だけ引き受けてもらえないか」

「役不足」の類義語

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役不足の単語の意味を学んでいただいたところで、もう少し理解を深めていただくために、どのような類義語があるのか解説していきます。

「役不足」の類義語1:朝飯前

「朝飯前」:朝ごはんを食べる前に終わるような簡単なこと。

「彼は失敗した、こんなことは朝飯前だと言っていたのに」

「朝飯前と言わんばかりに、誰もができないような技を簡単に決めた」

「役不足」の類義語2:楽勝

「楽勝」:いともたやすく行えること。

「英語の勉強が苦手な人が多いようだが、自分にとっては楽勝だった」

「一つの問題に苦戦したが、それ以外は楽勝だった」

「役不足」の類義語3:不満足

「不満足」:満足できないこと。

「過去に比べれば生活水準は上がったが、不満足だ」


「おすすめサイトから飲食店を探しているが、不満足なお店が多い」

「役不足」の類義語4:不十分

「不十分」:十分でないこと、あるいは不満足なさまのこと。

「野球チームに一人だけ優秀なものがいても不十分だ」

「試験勉強が不十分だったので、手応えがよくなかった」

「役不足」の類義語5:不服

「不服」:納得がいかず、不満に思うこと。

「多数決での決定に、彼は不服そうに口をとがらせた」

「何が不服なのか聞いてみたいと思うようなふくれっつらをしている」

「役不足」の対義語

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ここで「役不足」にはどのような対義語があるのか解説していきます。役不足の対義語の代表選手のような「役者不足」や、実際にシーンで使われることの多い対義語「力不足」など解説していますので、参考にしてみてください。

役不足の対義語1:役者不足

「役者不足」:与えられた役に対して役者の側の実力が不足していること。

 

役不足と正反対の意味として用いられる語です。

演技などにおいて、「役」とそれを演じる「役者」が存在する時、「役」の側の格が低く役者と釣り合っていない状態が、「役不足」。逆に、「役者」の側の格が役に届いていない場合は「役者不足」ですね。

「このステージのトリなんて、私では役者不足です。」

「その重大なプロジェクトのリーダーとしては、彼では少々役者不足に感じる。」

「役者不足であることを理由に、支社長のポストを断った」

役不足:役者のレベル>役のレベル

役者不足:役者のレベル<役のレベル

役不足の対義語2:力不足

「力不足」:何らかの役割、役目を果たすための能力が足りないこと。

 

「役不足」がビジネスシーンで誤用されている場合、「役者不足」はそれほど一般的な語ではないので「力不足」と言い換えるのが最も適切でしょう。

「役」に対して「自分の実力・能力」が足りていないということですから、謙遜の意味で用いることができますね。

「今回のミスは私の力不足によるものです」

「このような重大な役目は私には力不足ですが、精一杯頑張らせていただきます」

「力不足だと言われて、3日間へこんだ」

「力不足だと言われないよう、努力の積み重ねが大切です」

役不足の対義語3:実力不足

「実力不足」:何かの役割を行うにあたって、実力が不足している様。

「次の試合のレギュラーに抜擢するには、彼では実力不足だ」

「新規事業のマネジメントには彼では実力不足で、やむを得ず代理の人材を用意した」

役不足の対義語4:分不相応

「分不相応」:身分や地位、経済力などが見合っていないこと。

「彼はお金がないのに見栄を張って分不相応なブランド品で固めている」

「あいつは実力がないのに上司へのゴマすりだけで分不相応な課長の座を手に入れた」

役不足の対義語5:未熟

「未熟」:技術・教養などが熟練していないこと。一人前でないこと。

「彼はまだ未熟だからこの仕事は任せられない」

「未熟者ですが、精いっぱい頑張らせていただきます」

「役不足」を上手く使いこなそう

以上、「役不足」の意味と使い方、反対語について説明しました。

この言葉は「役者不足」の意味と勘違いして解釈されていることが多いとされますが、それぞれ「役が(自分に)不足である」「(役に対して)力量が不足している」と考えると分かりやすいかと思います。

また、ビジネスシーンにおいては「役者不足」では通じなかったり、一瞬混乱を招くこともあるかもしれません。「力不足」で十分意味が通じますので、こちらを用いるのが奨励です。

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shinkai