用語

「行く」の敬語は?尊敬語・謙譲語として用いる言葉の使い方まとめ

今回の記事では、「行く」の敬語表現となる言葉の使い方を説明します。

「行く」の敬語表現の使い方


ビジネスや日常生活においては、「目上の人のところに訪問する」また「目上の人がどこかへ訪問する」ことを言い表したり、話している相手を立てるために自分がどこかへ行くという行為を丁寧に言い表したりすることが必要なケースがあります。

そうした場合には、「行く」の尊敬語や謙譲語となる言葉を用いて表現することができます。

ここでは「行く」の尊敬語と謙譲語にあたる言葉をいくつか挙げて、それぞれの使い方と使い分け方を紹介していきます。

 

謙譲語として用いる表現


まず、「話し相手を立てて自分の動作をへりくだっていう場合」や「自分が目上の人のところへ訪問する場合」に用いる謙譲表現を挙げていきます。

「参る」


「参る」は、話し手が自分を低めて相手に対して丁重さを表す謙譲語です。「自分や自分側の人や物」また「敬う必要のない一般的なもの」の「行く」という動作を表し、たとえば以下のように用います。

  • 「明日のお昼頃にそちらへ参ります」

  • 「○○へは電車で参ります」

  • 「ただ今そちらへ参ります」

  • 「明日の記念パーティには当部署の○○が参ります」

  • 「たった今迎えの車が参りました」


「上がる」


「上がる」は「行く」「訪ねる」の謙譲語として用いる語です。「他人の家を訪問する」という意を表し、たとえば以下のように用いることができます。

  • 「明日その件の担当者をお宅へ上がらせます」

  • 「何時頃お迎えに上がりましょうか」

  • 「よろしければお宅にお届けに上がります」


「伺う」


「伺う」は「訪問する」「行く」の謙譲語で、「動作が及ぶ相手」を敬わっていう表現です。たとえば以下のように用いて、「(目上の人を)お訪ねする」という意を表すことができます。

  • 「夕方お宅へお伺いします」

  • 「即刻そちらに伺いますので、今しばらくお待ちください」

  • 「明日の3時にそちらに伺います」

  • 「もしよろしければこちらからお伺いします」


使い分け方


上記のように、「参る」「上がる」「伺う」は、同じように「行く」の謙譲語として用いますが、それぞれ違った使い方をします。

まず「参る」は話し相手に対して丁寧さを表す使い方をする語で、「伺う」は訪問先を敬わっていう表現です。

たとえば「明日から一週間、取材のため九州へ参ります」という場合、話し相手に対して丁寧さを表す言い方として適切ですが、訪問先の「九州」を敬っていう必要がないため「取材のため九州へ伺います」という言い方はしません。

たとえば「伺います」を用いる場合には、(訪問する先を敬わって)「明日から一週間、取材のためそちらの事務所へお伺いします」という言い方をすることができます。

また、「上がる」については「家へ訪問する」というニュアンスがあるため、「明日○時に取材のためお宅に上がります」といった使い方をすることができます。

 

尊敬語として用いる表現


次に、「行く」の尊敬語について見ていきます。

尊敬語は「聞き手となる人や話題にあがっている人の動作を高める」場合に用いるもので、たとえば以下のような表現があります。

「いらっしゃる」


「いらっしゃる」は、「行く」以外に「来る」「居る」という語の尊敬語として用いる表現ですが、「行く」の尊敬語として使用する場合には以下のように使います。

  • 「東京へはいつ頃いらっしゃるのですか」

  • 「明日のセミナー、ぜひご一緒にいらっしゃいませんか」

  • 「先生も今度の同窓会にいらっしゃるのですか」


「お出でになる」


「お出でになる」は、「いらっしゃる」のように「来る」「居る」の尊敬語としても用いられますが、「行く」の尊敬語としては以下のように用いることができます。

  • 「本日はどちらへお出でですか」

  • 「東京にお出での節は、ぜひ○○にお寄りください」


「行かれる」


「行かれる」についても、「行く」の尊敬語として以下のように用いることができます。

  • 「これからどちらへ行かれるのですか」

  • 「部長はこれから大阪へ行かれるようです」

  • 「東京に行かれるのでしたら、○○によろしくお伝えください」


使い分け方


「いらっしゃる」「お出でになる」「行かれる」は、それぞれ言い換えて用いることもできますが、「行かれる」という表現は他と比べて敬意が低くなることに注意が必要です。

 

まとめ


以上、「行く」の謙譲語・尊敬語として用いる表現の意味と使い方を紹介しました。

謙譲語・尊敬語、それぞれいくつかの表現がありますが、どれも全く同じ使い方ができる訳ではなく、それぞれ場面に応じた使い分けが必要な場合があります。

また謙譲語と尊敬語が入り混じって用いられてしまっているケースも多いようなので、話す相手や話題の対象となっている人などによってどの言葉を用いることができるか、使い分け方に留意しておくと良いかと思います。
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シゴトピ編集部