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「汎用」の読み方・意味と使い方・例文・類似表現・対義語は?現役記者がサクッと解説!

「汎用」という言葉は、主に「汎用性がある」「汎用性が高い」などの形で用いられています。

比較的よく用いられる語ではありますが、「汎用」という表記を誤読されることが多くあるようです。

そこで、ここでは「汎用」の正しい読み方と意味や使い方、また類似表現や反対の意味を表す言葉について、科学・技術系記事の執筆を中心に活躍する筆者が解説していきます。

「汎用」の意味と使い方・読み方・例文

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それでは、始めに「汎用」の読み方、意味と使い方について説明していきます。

「汎用」の読み方は?

「汎用」は、一般的に「ぼんよう」と読まれることが多いようですが、正しくは「はんよう」と読みます。

ちなみに、近い表記で実際に「ぼんよう」と読む語は「凡庸」です。

この言葉は「平凡で特に優れたところがないこと」ことを表し「汎用」とは全く意味が異なるため、「ぼんよう」という読みをする時には注意しましょう。

「汎用」の意味は?

次に、「汎用」の意味について見ていきましょう。

まず、この言葉には「一つのものを広くいろいろの方面に用いること」という意味があり、「一つのもので複数のさまざまな分野のことに役立てることができること」を表します。

また、接尾語を付けて「汎用性」とした場合には、「一つのものでさまざまな方面のことに用いることができる性質がある」というニュアンスになり、「この製品は汎用性が高い」などの形で使うことができます。

なお、「汎」は「広く行き渡る、あまねく」を意味し、「用」は「用いる、役立てる」を意味するため、「汎用」は「広く役立てる」等の意味となって前の漢字が後の漢字を修飾する形で構成されている熟語であると理解できるでしょう。

「汎用」の使い方は?

では次に、「汎用」の使い方を例文を使って見ていきましょう。

この言葉は、たとえば以下のように用いることができます。

「この化合物は、エチレンなどの汎用される化合物と比べ、あまり工業的には利用されていない」

「一般的にナイフは汎用の刃物のことを言い、ダガーは武器としての刃物を言う」

「Microsoft Wordは汎用性が高い。しかし機能が豊富で自分には使いこなすのが難しい」

「カジュアルな服だけでなくフォーマルなドレスにも合う汎用性に富んだブーツ」

「そのソフトの改訂版は旧版よりも汎用性が高い」

「このノートパソコンは薄型で軽量な割に適度なスペックも備えており汎用性がある」

「国際規格は全世界で汎用的に利用するために策定されるが、国によっては国内の実情に合わせて修正して使われることもある」

「自作していたソフトウェアを汎用化して売り出したものをパッケージソフトウェアと呼ぶ」

「純正でなく汎用品のインクカートリッジでも十分に事足りている」

「パーソナルコンピュータも汎用コンピュータの一つといえる」

このように、「汎用」は「汎用される~」「汎用の~」といった形や「汎用性」「汎用化」「汎用的」のような接尾語を付けた形で用いられ、また「汎用品」「汎用コンピュータ」といった慣用句も多数あります。

「汎用」の類似表現は?

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それでは、次は「汎用」の類似表現である「万能」「応用が利く」という語について見ていきましょう。

「万能」の意味と使い方は?「汎用」との違いは?

まず、「万能」は「全ての物事に効くこと。万事に役立つこと」を意味し、以下のように用いることができます。

「アーミーナイフは極めて万能で、野外生活などのアウトドアで必要となる器具がまとめられている」

「キッチンスライサーは、使いようによっては万能なキッチン用品だ」

「彼女は美人でスポーツ万能、成績優秀だったため、たちどころにクラスの人気者になった」

「レオナルド・ダ・ヴィンチは、ルネッサンス開花期の人間才能の典型であり、当時の芸術科学の分野でほとんど万能に近かったと語られている」

このように、「万能」は「いろいろな事態で役立つ」という意味で「汎用的」「汎用性がある」という表現と似た意味持っています。

しかし、一方で、「万能」は「(人や事物の能力として)多くの技能や様々な能力を持っていること」という意味が主であることから、「広く用いられること」を意味する「汎用」とはニュアンスが異なると理解できるでしょう。

「応用が利く」の意味と使い方は?「汎用」との違いは?

次に、「応用が利く」は「場合に応じて他の物事に役立てることが可能であること」を意味し、以下のように用いることができます。

「鰹節や煮干し等から上手く出汁を取ることができれば、様々な料理に応用が利くだろう」

「パソコンの知識や技術は、どんな就職先でも応用が利くだろう」

「数学で学んだ論理性は、就職した会社の業務に関わらず応用が利くはずだ」

「営業という業務は、今とは異なる業界でも応用がいくらでも利くと先輩に言われた」

「応用が利く」という表現は、「汎用性がある」とほとんど同じ意味を持っています。

しかし、「応用が利く」は「(人が知識や道具を)場面に応じて他の物事に役立てることができること」。そして、「汎用性がある」は「(知識や道具が)様々な方面に役立つ性質があること」を表すというニュアンスの違いがあります。

「汎用」の対義語は?

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ここからは、「汎用」の反対の意味を表す語について見ていきましょう。

この言葉は上述したように「一つのものを多方面に用いることを表す」ということから、反対の意味を表す語としては「専用」が挙げられます。

「専用」の意味と使い方は?「汎用」と比べると?

「専用」には複数の意味がありますが、その一つに「特定の目的や対象のためだけに用いること」という意味があり、この意味において両者の使い方を対比してみると以下のようになります。

「専用」:「これは山登り専用の靴だ」(これは山登りという用途に限定して用いる靴だ)

「汎用」:「この服は通勤・休日にとさまざまな着回しが可能で汎用性がある」(この服は通勤・休日にとさまざまな着回しが可能で、多くの場面で役立てることができる)

「汎用」は「はんよう」と読み「様々な方面で用いること」を意味する

以上、「汎用」の読み方、意味と使い方、類似表現や対義語についてまとめました。

この言葉は「汎用性が高い」などの形でよく用いられており、漢字表記されている場合に「ぼんよう」と誤読されることが多いようです。

しかしながら、誤って「ぼんよう」と読んでしまうと全く別の意味の語となってしまうため、表記の仕方も併せて覚えておくようにすると良いでしょう。

また、「汎用」と似た意味を持つ言葉として「万能」「応用が利く」が挙げられますが、それぞれニュアンスの違いがあるので使い分けには注意が必要です。

そして、「汎用」の対義語は、よく使われる「専用」なので、これも覚えておくと良いかと思います。

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KHajime