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「製品」の意味と例文・言い換え表現・「商品」との違いは?日本文学専攻の現役ライターがサクッと解説!

「製品」という言葉は、「自社製品」「国内製品」などの形で日常的によく使用されています。

メーカーが消費者に向けて製造した品物についていう場合に使う言葉ですが、具体的にはどのような意味があるのか、また似たような意味のある「商品」という語とはどのような違いがあるのか、中には疑問を抱くことがあるかもしれません。

そこで、ここでは「日本語」が好きすぎて「言葉」をひたすら研究していた筆者が、「製品」の基本的な意味と使い方、また「商品」との違いを説明していきます。

「製品」の意味と例文・言い換え表現・「商品」との違い

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それでは、以下で「製品」の意味と使い方(例文)、また「商品」との違いを解説します。

「製品」の意味は?

そもそも、「製品」には、どのような意味があるのでしょうか。

生産者側も消費者側も、特に意識せず「製品」という言葉を使いますので、意味を調べたことがあるという人は少ないのではないかと思います。

そこで、改めて辞書で「製品」という言葉を確認してみました。

製造した品物。

出典:広辞苑 第6版(発行所 株式会社岩波書店)「製品」

つまり、「製品」は「何らかの原料を加工することでつくられた品物」のことをいう言葉と定義されているというわけです。

「加工すること」が条件であるというのは少々意外ですが、よくよく考えると、加工が入っていない生の野菜や肉、魚には「製品」という言葉は使いませんよね。

生産側から消費者側に流される間に、何らかの工程が入っているものが「製品」とイメージするとわかりやすいと思います。

例えば、流通の過程が「メーカー、工場、消費者」となっているものは、「メーカー(生産者
)」と「消費者」の間に「工場」が介入しているので、「製品」となりますね。

「製品」の使い方や例文は?

「製品」とは「過程に加工が含まれているもの」であることがわかったところで、「では、具体的にどのように使ったらいいのだろう?」と疑問に思う人もいるかと思います。

特に、「製品」には類義語が多数存在するので、混乱することも多いですよね。

そこで、ここでは正しく「製品」という言葉を用いることができるように、「製品」の使い方を例文を使って見ていきます。

「製品」の例文は、以下のようなものです。

・「ご注文の製品は入金を確認後、3日以内に発送いたします」
・「今では通販サイトを利用して海外製品を簡単に個人輸入することができる」
・「一人暮らしを始めるための電気製品を揃えるなら、その店で買うのが安くておすすめだ」
・「そのメーカーの製品はすべて国内の工場で製造されている」

「製品」は、メーカーが消費者向けに原料を加工してつくった品物について言及する場合に「家電製品」「海外製品」などの形で使うことができます。

「製品」の類似語は「商品」などが挙げられますが、「家電商品」「海外商品」というよりも、「家電製品」「海外製品」といった形の方が、馴染みがあるのではないでしょうか。

「製品」という言葉の方がしっくりくるものに関しては、積極的に「製品」という言葉を用いるように意識してみましょう。

「製品」の言い換え表現はどんなもの?

では、「何らかの加工がされているもの」は、全て「製品」と言わなければならないのでしょうか。

厳密に言うと、必ずしも「製品」と言わなければならないというわけではありません。

場面によっては、「製品」という言葉を使わない方が違和感がない時もあります。

そこで次は、「製品」を別の言葉を使って言い換える時の表現について見ていきましょう。

「製品」という言葉を別の語で言い換える場合には、以下のような表現をすることができます。

・「ご購入いただいた商品は、1週間以内にお手元に届くように発送いたします」
(≒「ご購入いただいた製品は、1週間以内にお手元に届くように発送いたします」)
・「お客様のお品物は丁寧にギフトラッピングを施してお渡しいたします」
(≒「お客様の製品は丁寧にギフトラッピングを施してお渡しいたします」)
・「このページでは最新シリーズのラインナップを紹介します」
(≒「このページでは最新シリーズの製品一覧をご覧いただけます」)
・「弊社で製造しているパソコンはすべて国内の工場で生産しています」
(≒「弊社で製造している製品はすべて国内の工場で生産しています」)

「製品」は、「商品」「品物」といった語を使って、全体的な意味をほとんど変えずにそのまま言い換えることが可能です。もしくはあるシリーズの全製品を「ラインナップ」という語で言い換える、「パソコン」などのつくっている製品名で言い換えることができます。

上の例文で言うと、何かをお店で購入した際に、「お客様の製品は丁寧にギフトラッピングを施してお渡しいたします」と案内されるよりも、「お客様のお品物は丁寧にギフトラッピングを施してお渡しいたします」と案内された方が、どことなく丁寧な印象に感じるのではないでしょうか。

もちろん、加工を経ているものに対して「製品」を使用することは間違いではないのですが、このように「製品」以外の言葉に言い換えた方が、丁寧な印象を受けたり、わかりやすくなるような役割を果たしてくれたりする場合もあります。

場面に応じて「製品」という言葉と類義語を使い分けていくといいでしょう。

「製品」と「商品」との違いは?

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「製品」と似た意味のある言葉で第一に挙げられるのが「商品」です。

「製品」は「言い換え表現」の項目で挙げたように、「商品」と言い換えることもできますので、「一体何が違うんだろう?」と首を傾げたくなりますよね。

そこで、次は「製品」と「商品」の言葉の違いを見ていきましょう。

「商品」を辞書で引くと、下のように記されています。

商売の品物。売買の目的物たる財貨。

出典:広辞苑 第6版(発行所 株式会社岩波書店)「商品」

このことから、「商品」という言葉は「売っているもの全般」を指すことがわかります。

「『製品』の意味」の項目で取り上げたように、加工が加えられていないもの(生産者から消費者に加工されずに届くもの)に対しては「製品」という言葉を使用するとどこか違和感がありますが、野菜や生鮮食品に対して「商品」と使っても、あまり違和感はありませんよね。

加工されていないものに対しては、「製品」より「商品」を用いましょう。

そして、「商品」という言葉と「製品」の使い方を比較すると、以下のようになります。

「商品」:「こんな傷が付いていたら商品として店頭に出すのは難しいだろう」(≒「こんな傷が付いていたら売り物として店頭に出すのは難しいだろう」)
「製品」:「高い技術力と豊かな発想力を誇るその企業の製品は国内外から高い評価を受けている」(≒「高い技術力と豊かな発想力を誇るその企業がつくる品物は国内外から高い評価を受けている」)

つまり、

「商品」は「売買の対象となる品物」(売り物として店頭などに並ぶ品物についていう時に使う)

「製品」は「(消費者向けに原料を加工して)つくられた品物」

を表すというわけです。

イメージとしては、大きい「商品」という枠の中に「製品」が入っている形になります。

このように、「どの言葉を用いるのが正しいのか?」と判断に迷った場合は、「イメージ」してみることで、言葉の立ち位置がわかりやすいです。

どの言葉を使うか悩んだ場合は、頭の中に図を描いてみてくださいね。

「製品」と「商品」は「場面によって使い分ける」ことが肝心!

今回は、「製品」の意味と使い方、「商品」との違いについてまとめました。

「製品」という言葉は、「製造した品物」のことをいい、「海外製品」「電気製品」「新製品」などの形で用いることが多いです。

また「商品」も近い意味ですが、「商品」の場合は「売買の対象となる品物全般」のことを指し、主に実際に店頭などで販売される品物についていう場合に使います。

これらの語はいずれも消費者向けにつくられた品物に関する言葉であることに変わりはありませんが、異なる使い方ができるので、場面に合わせて適切な形で使い分けることが重要です。

販売する商品全般(原材料を含む)場合は「商品」、その中でも「加工されているもの」は「製品」であると意識してみましょう。

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