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「割愛」の意味と使い方・例文・「省略」との違いは?小説作家である筆者がサクッと解説!

「割愛」(読み方:「かつあい」)という言葉は、「~を割愛する」といった形で、講義や説明文書などでよく用いられています。

これと言って意味の分かりづらい語ではありませんが、似た意味のある「省略」という語とどのような違いがあるのか疑問に思うことがあるかもしれません。

そこで、ここでは「割愛」の基本的な意味と使い方、類義語と対義語の説明も交え、「省略」と比較しながらそれぞれの違いについて、学生時代から小説をたくさん書き、現在もライターとして活動している筆者が説明していきます。

「割愛」の意味と使い方・例文・「省略」との違いまとめ

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それでは、以下に「割愛」の意味と使い方、類義語と対義語の説明も交え、「省略」との違いを説明します。

「割愛」の意味

「割愛」はもともと仏教用語で「愛着の気持ちを断ち切ること」という意味がありますが、それに加えて「惜しいと思いながらも省略したり手放すこと、相手に贈ること」といった意味があります。

つまり、「必要だと感じていながらも、やむを得ずに何かを省くこと」また「惜しみながらも何かを放棄する、手放すこと」ということです。

「割愛」の使い方・例文

次に「割愛」の使い方を、例文を使って見ていきましょう。
この言葉は、以下のように用いることができるので、ぜひご参考にしてみてください。

ビジネスシーンでの会話の例

1. 上司と部下の会話
部下:会議の時間が無くなってきました。
上司:連絡ありがとう。少し「割愛」しながら説明を進めます。

2. 上司と部下の会話
部下:明日の打ち合わせの資料が想定よりも多くなってしまいました。
上司:今回の資料は本当に重要なので「割愛」せずに報告時間を伸ばしてもらうように交渉してみるよ。

3. 上司と部下の会話
部下:明日の栄養に関するプレゼンは、関係する相手が変更になったので、スライドの一部を「割愛」してもいいですか?
上司:そうだね、時間の都合もあるので今回は「割愛」しよう。

4.上司と部下の会話
部下:学会のプレゼンで「割愛」したスライドに対して質問を受けてしまいました。
上司:参加に来たメンバーは、多種多様な方たちだったのでその人に取っては大事な情報だったんだね。

生活シーンでの会話の例

1.夫婦の会話
妻:毎日時間がないから家計簿の細かいところは「割愛」してもいい?
夫:全体の金額が合っていれば「割愛」しても大丈夫だよ。

2.町内会の会話の例
町内会長:次回の会議に向けての意見は、ありますか?
住民:次回は、会費の内訳を「割愛」せずに、説明してください。

3.子供と父の会話
子供:自由研究の発表会で「割愛」してもいい部分ってどうやって決めるの?
父:じっくりと考えてごらん。大事な部分で無いところは、「割愛」してもいい部分だよ。

本当は、伝えたい内容だが、時間など他の要因と比較すると、どうしても省くしかないといったときに「割愛」を使うと良いでしょう。

「割愛」の類義語・言い換え

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次に、「割愛」の類義語や言い換え表現について見ていきましょう
「省略したり手放すこと」という意味が含まれることからも以下のような言葉があります。

・除外
・節略
・スキップ

それぞれの意味を見ていきましょう。

「除外」:ある範囲の外におくこと。
 例文:電報の一覧は、事情により公開から「除外」します。

「節略」:適度に減らすこと。
 例文:管理を向上のためには、原稿を短くしなければならないので「節略」します。

「スキップ」:一部を省略したり、飛ばすこと。
     例文:人気のランキングサイトから情報を取得して、最新情報以外を「スキップ」しながらご紹介しました。

これらの語を「割愛」と置き換えて使うと、近い意味のことを述べることができます。

「割愛」の対義語・反対語

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次に、「割愛」の対義語・反対語についても見てみましょう。
「割愛」の対義語・反対語は、「省く」←反対→「省かない」といった意味からも以下の言葉があると言われています。

・完璧
・完成
・補充

それぞれの意味は以下通りです。

「完璧」:欠点が無いこと。
 例文:全国大会で、完璧な演技をこなす

「完成」:完全に仕上がること。
 例文:ようやく難しかったパズルが完成した。

「補充」:不足を補うこと。
 例文:パレードの欠員を前日までに補充した。

これらの反対の言葉を把握することにより「割愛」の意味の理解も深まるでしょう。

「割愛」と「省略」との違い

ここからは「割愛」と同じように「何かを省くこと」と近い意味を持つ「省略」との違いについて見ていきましょう。

まず「省略」には、以下の意味があります。

簡単にするために一部分を略してはぶくこと。せいりゃく。「以下―」
出典:広辞苑 第6版(発行所 株式会社岩波書店)「省略」

「省くこと、省いて簡単にすること、簡単にするために一部分を略して省くこと」といった意味があり、「簡単にするために物事の一部を省くこと」を表します。

つまり「割愛」と「省略」の違いとしては、「仕方なく省く」かそれとも「分かりやすくするために省く」かということです。

また、この両者の使い方を違いの分かりやすい例文で比較すると以下のようになります。

「省略」:「この部分はこの記事の主旨とは関連性が低い。逆に読者が混乱することになるので省略しても良いだろう」(記事全体の内容を簡単にするために一部分を省く)

「割愛」:「文字数が限られているので、この部分は割愛することにします」(文字数の都合でやむを得ず一部分を省く)

「割愛」と「省略」は上手に使い分けよう

以上、「割愛」の意味と使い方についてまとめました。

この言葉は一般に「不要な部分を省く」といった意味で用いられることもありますが、「時間などの都合で仕方なく何かを省略する」ことを表します。

また「省略」は「割愛」と意味が似ていますが、「何かを分かりやすくするために省く」ことを表し、両者には明確な違いがありました。

そのため、その時の場面の状況によってこれらの語を適切に使い分けることが大切です。

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