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「辟易」の意味や語源・英訳・使い方・類義語との違いは?現役ライターがサクッと解説!

「辟易」(読み方:「へきえき」)という言葉は、「~に辟易する」といった形で用いられています。

相手にうんざりした時などに用いられる言葉ですが、中には具体的にこの言葉がどのようなことを表すのか、似た意味のある「閉口」とはどのような違いがあるのか、疑問に思う場合もあるかもしれません。そこでここでは、「辟易」の基本的な意味や語源・英訳・使い方、また類義語と比較してそれぞれの違いについて「誰にでも分かる言葉で伝える」を心掛ける現役ライターが分かりやすく解説していきます。

「辟易」の意味や語源・英訳・使い方

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それでは、以下に「辟易」の意味と使い方、また「閉口」との違いを説明します。

#1 「辟易」の意味は?

まず、「辟易」の意味を見てみましょう。「辟易」には、以下のような意味があります。

【1】相手をおそれ、みちをあけて立ちのくこと。おそれて逃げ去ること。
【2】勢いにおされて、たじろぐこと。しりごみすること。
【3】対応のしようがなくて困ること。手がつけられずいやになること。うんざりすること。閉口すること。

出典:精選版 日本国語大辞典「辟易」

つまり「何かに恐れたり驚いたりして何かをするのをためらうこと」「困ること、嫌気がさすこと、閉口すること」を表した言葉です。

#2 「辟易」の語源は?

次に、「辟易」の語源について見てみましょう。この言葉は、中国の書物に由来した表現です。この言葉は本来、「道を避け場を変える」ことを意味しており、「辟」は避けること、「易」は変えることを表しています。このことから、「避けたいほど嫌になる、うんざりする」ことや「相手を変えたいほど圧倒され、しりごみみする」ことを意味する言葉となったようです。

#3 「辟易」を英訳すると?

次に、「辟易」を英語で表現するとどのようになるのか、見ていきましょう。

●be tired of
●be fed up with

「be tired of」は「嫌になる」「うんざりする」という意味を、「be fed up with」は「付き合いきれない」というような意味を表しています。「be tired of」は、「tired(疲れる)」という単語が入っているため、「あの人に付き合うと疲れてうんざりするよ」など、心情をイメージしやすいですね。

職場や普段の人付き合いにおいても、接していてうんざりしたり、距離を置きたい人って誰にでもいますよね。また、避けたいくらい圧倒される相手もいるでしょう。
ビジネスの場など、避けたいけど避けられない状況などにおいては、「仕事なのだから!」と気持ちを割り切ることも大切かもしれません。

#4 「辟易」の使い方・例文

次に、「辟易」という言葉の使い方を見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いることができます。

「せっかくリゾートに来たっていうのに雨ばかりで辟易している」
「彼の仕事中の私語を注意したところすごい剣幕で反論され辟易してしまった」
「話すことといえば仕事の愚痴や自慢話ばかり。彼女の無駄な長電話には辟易する」
「今日もこれから外回りだが、いつもこの暑さには辟易する」
「健康志向は良いが、毎日朝・昼・晩と和食メニューばかりでは辟易だ」

「辟易」は、「たじろぐ」「うんざりする」などを表す言葉で、本来は「道を避け場を変える」という意味からできた言葉です。「~ばかりで辟易する」のように用いることができます。

「辟易」の類義語は?

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次に、「辟易」の類義語には「閉口」「二の足を踏む」などがあります。それぞれどのような言葉なのか、見てみましょう。

#5 「閉口」

まず、「閉口」のはどのような意味があるのか、見ていきましょう。「閉口」の意味は、以下のようになります。

【1】口を閉じること。口をきかないこと。黙って答えないこと。
【2】言い負かされたり圧倒されたりして口がきけなくなること。言葉に詰まること。言い負かされて降参すること。
【3】いやになること。困ること。よわること。また、そのさま。

出典:精選版 日本国語大辞典「閉口」

上記の中では【3】の「いやになること・困ること」などは「辟易」と同じように使うことができますが、ここには「辟易」という意味は含まれておらず、全く同じように用いることはできないといえるでしょう。

また「閉口」はもともと「何も言わずに黙る」といった意味からきており、「困る、手に負えない」といったニュアンスが強いということからも、これらの言葉を用いる際には、使い分けに注意が必要です。

この言葉は、たとえば以下のように用いることができます。

「多くの人が利用するこの場所での、彼のマナーの悪さには思わず閉口した」
「突然の無理な要求に、私は閉口した」
「周囲の大人の意見を全く取り入れない彼の話には、誰もが閉口した」
「彼女はいつも、見聞きしたものすべてを話し終えるまで止まらないので、道で出会うと誰もが閉口してしまう」

#6 「二の足を踏む」

「二の足を踏む」という言葉には、以下のような意味があります。

(一歩目は進むが、二歩目はためらって足踏みするの意)決断がつかず実行をためらう。しりごみする。

出典:大辞林 第三版「二の足を踏む」

つまり、一歩目は踏み出せたが二歩目がなかなか踏み出せないことから、「なかなか物事を決断したり行動できない状況」を表した言葉です。この言葉を、例文を使って見てみましょう。

「彼は早く転職活動を始めたいようだが、ボーナス時期を考えて二の足を踏んでいる」
「彼女はおすすめされた洋服を買いたいようだが、値札をみて二の足を踏んでいる」
「彼のことは大好きだが仕事を辞めなければいけないため、結婚には二の足を踏でいる状況だ」
「彼はずっと二の足を踏んでいる状態だったが、ようやく重い腰を上げて決断した」

「辟易」の類義語には、「閉口」「二の足を踏む」があります。「閉口」は「辟易」と同じように使う場合もありますが、本来の意味は「何も言わずに黙る」ことを表した言葉であるため、「困る、手に負えない」といったニュアンスで使われることが多いです。

「辟易」を使いこなそう

以上、「辟易」の意味と使い方についてまとめました。この言葉は「避けて場を変える」という意味から、「しりごみする」「うんざりする」ことを表した言葉です。

また、類義語には「閉口」や「二の足を踏む」があります。これらは、同じような意味を持つ言葉ですが、微妙にニュアンス異なるため、状況や場面に応じて使い分けるようにすると良さそうです。

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tanpopo409