用語

「飛躍」の意味と使い方・例文・「活躍」「跳躍」「飛翔」「躍進」との違いは?現役記者がサクッと解説!

「飛躍」(読み方:「ひやく」)という言葉は、「今年は飛躍の年にします」といった形で目標や抱負を語る時などによく用いられています。

そうした点から前向きなイメージのある語ですが、この言葉には複数の意味があり、上記以外の形でも使用することができます。

それではどのような使い方ができるのか、ここでは「飛躍」の意味と使い方、また、併せて似た意味のある「活躍」「跳躍」「飛翔」「躍進」という語と比較してそれぞれの違いについて、科学・技術系記事の執筆を中心に活躍する筆者が解説していきます。

「飛躍」の意味と使い方・例文・「活躍」との違い

image by iStockphoto

それでは、始めに「飛躍」の意味と使い方、また「活躍」との違いを説明していきます。

「飛躍」の意味は?

まず、「飛躍」には以下の複数の意味があります。

1. 高く飛び上がること

2. 大きく発展して活躍すること。急速に進歩・向上すること

3. 論理や考え方などが、順を追わないで急に飛び離れたところに移ること

上述した「飛躍の年」という言い方は、上記の2の意味での使い方になりますが、他にも、この言葉は「高く飛び上がる(ジャンプする)」「話などが順を追わずに先に進むこと」といったことを表す語となっています。

「飛躍」の使い方は?

では次に、「飛躍」の具体的な使い方を例文を使って見ていきましょう。

この言葉は、たとえば以下のように用いることができます。

「スキージャンプ選手の飛躍は近くで見ると迫力がある」

「滑走路を滑り降りて、ジャンプ台を大きく飛躍する」

「それはいくら何でも話が飛躍し過ぎだ」

「その議論には論理の飛躍がある」

「彼は世界に飛躍する選手へと成長した」

「資格試験の難関を突破する、昇進が決まるなど、今年は大きく飛躍した年になった」

「新商品の売上が飛躍的に伸び、事業は大きな発展を遂げた」

「科学は多大な失敗と停滞を積み重ねることで飛躍し、成功した」

「インターネットが普及した結果、個人が受容する情報量が飛躍的に拡大した」

「航空機の飛躍的な発展は、不幸にして第一次世界大戦中の軍事目的によってもたらされた」

「ファイバースコープの開発によって、胃カメラは飛躍的な進歩をみせた」

なお、「飛躍的」は「飛躍」の慣用句で「物事の進歩・発展・向上が急激であるさま」を意味します。

「飛躍」と「活躍」の違いは?

次に、「飛躍」と混同しやすい意味を持つ「活躍」という語との違いについて見ていきましょう。

まず、「活躍」には「大いに活動すること。目覚ましく活動すること。目立つ活動をすること」の意味があり、「飛躍」と使い方を比較すると以下のようになります。

「活躍」:「ますますのご活躍をお祈りしています」(より一層、目覚ましく活動することを祈っています)

「飛躍」:「世界に飛躍する足がかりを作る」(世界で大いに活躍するための足がかりを作る)

つまり、「活躍」は「目覚ましい活動をすること」、「飛躍」は「大きな発展や進歩によって活躍する(素晴らしい活動をする、十分に手腕を振るう)こと」を表すというニュアンスの違いがあります。

「飛躍」の類義語は?

image by iStockphoto

それでは、次は「飛躍」の「飛び上がること」という意味で類義語・類語である「跳躍(ちょうやく)」「飛翔(ひしょう)」、「大いに発展・進歩すること」という意味で類義語である「躍進(やくしん)」について見ていきましょう。

まず、これらの語の意味は以下のようになります。

「跳躍」:跳ねること。飛び上がること。ジャンプすること。

「飛翔」:空高く飛ぶこと。空中を飛ぶこと

「躍進」:目覚ましく進歩・発展すること。目覚ましい勢いで進出すること

「跳躍」の使い方は?「飛躍」との違いは?

では、「跳躍」の使い方と「飛躍」との違いについて見ていきましょう。

「跳躍」は、たとえば以下のように用いることができます。

「男は大きく跳躍し、隣のビルの屋上へと飛び移った」

「走り高跳びのバーを前に、助走をつけた彼女は強く足を踏み込み跳躍した」

「最高速度に達した男は、全身をばねのようにして跳躍した」

「彼の跳躍力はかなりのもので、私よりもさらに高く飛んでいたのだ」

「跳躍」の意味は「飛躍」と同じ「飛び上がること」ですが、「跳躍」は「跳ねる動作そのもの」を表わす一方、「飛躍」はどちらかというと「高く飛び上がること」や「飛び上がっている状態」を指すというニュアンスの違いがあります。

「飛翔」の使い方は?「飛躍」との違いは?

では、「飛翔」の使い方と「飛躍」との違いについて見ていきましょう。

「飛翔」は、たとえば以下のように用いることができます。

「飛翔する鷹を撮影する」

「ある種の渡り鳥は、二万メートルもの高空を飛翔する」

「代表的な飛翔動物としては、鳥と昆虫が挙げられる」

「ミサイルは飛翔速度が砲弾と比べて非常に遅い」

このように、「飛翔」は「空中を飛び回ること」を表わすため、「飛躍」とはニュアンスが異なります。

「躍進」の使い方は?「飛躍」との違いは?

image by iStockphoto

では、「躍進」の使い方と「飛躍」との違いについて見ていきましょう。

「躍進」は、たとえば以下のように用いることができます。

「チームはこの年、Jリーグ参戦から過去最高の4位という躍進を遂げた」

「前回の選挙で躍進していた同党は大きく議席を減少させた」

「我が社の躍進はeコマース事業への参入によってもたらされた」

「同社は日本の製造業のトップ企業として躍進を続けてきた」

「躍進」と「飛躍」は共通に「進歩・発展すること」を表しますが、字面から理解されるように、「飛躍」は「順序や段階を飛び越して」、「躍進」は「目覚ましい勢いで進行するように」というニュアンスの違いがあります。

「飛躍」は「飛び上がること」「大いに進歩・発展すること」「順序・段階を飛び越えること」を表わす

以上、「飛躍」の意味と使い方、「活躍」「跳躍」「飛翔」「躍進」との違いについてまとめました。

この言葉には複数の意味がありさまざまな使い方ができますが、「活躍」という語と比べると、「活動の内容が素晴らしいこと」に対して「活躍する場所が広い世界になること」を表すという違いがあります。

また、「飛び上がること」という意味で類義語である「跳躍」「飛翔」と比べると、「跳躍」は「跳ねることそのもの」、「飛翔」は「空中を飛び回ること」を表すためそれぞれの語は用いる場面が違うと言えるでしょう。

そして、「躍進」は「進歩・発展すること」という意味で「飛躍」と類義語ですが、「飛躍」には「順序や段階を飛び越して」というニュアンスがあるため、ケースに応じた使い分けが必要です。

Share:
KHajime