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「鷹揚」の意味と語源・使い方・例文・類義語は?現役記者がサクッと解説!

「鷹揚」(読み方:「おうよう」)という言葉は、主に「鷹揚に構える」「鷹揚な人」などの形で用いられています。

人の性質や態度について述べる場合によく使用する語ですが、具体的にどのようなことを表すのか、また他に近い意味のある語にはどのようなものがあるのか、疑問に思うこともあるかも知れません。

そこで、ここでは「鷹揚」の基本的な意味と使い方、また主な類義語の使い方について、科学・技術系記事の執筆を中心に活躍する筆者が解説していきます。

「鷹揚」の意味と語源・使い方・例文

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それでは、始めに「鷹揚」の意味と語源、使い方について説明していきます。

「鷹揚」の意味は?

まず、「鷹揚」には「ゆったりとしていること。目先の小事にこだわらないこと。おっとりとしていること」という意味があり、「上品で動作がゆったりとしている、小さなことにこだわらず落ち着いて余裕があること」を表す語となっています。

「鷹揚」の語源は?

また「鷹揚」は、漢語に由来するとされており、鷹(たか)が空をゆうゆうと飛揚するさま、つまり鷹が空高く飛び上がり空中でひるがえるさまから、何事にも恐れずに落ち着いていることを意味するようになったとのこと。

ただし、日本においては「落ち着きがあることや大雑把なさま」を表す「大様(おおよう)」という語が先にあり、これが伝わった「鷹揚」と混同、もしくは当て字にされたとされています。

「鷹揚」の使い方は?

次に、この言葉の使い方を例文を使って見ていきましょう。

この言葉は、たとえば以下のように用いることができます。

「彼は、鷹揚且つ物腰が柔らかく紳士的で女性からの人気も高い」

「彼は鷹揚に育てられたので、その余裕のある態度から周囲の信頼を得やすいようだ」

「彼はいつも鷹揚に構えていていかにも大物風だ」

「周囲が騒然とする中、彼はなおも鷹揚な態度で話を続けた」

「これで良いのかと顔を向けると、部長は鷹揚にうなずいた」

「社長は任せたぞとも言わんばかりの鷹揚な態度で私の肩をポンと叩いた」

「会議中の突然の停電に皆、最初のうちは鷹揚に構えていたが、事態はいっこうに改善されなかった」

「私はその立場から、どっしりと落着きを見せて万事鷹揚にしていなくてはならなかった」

「私は嘘を指摘された内心の驚きを隠して鷹揚に答えた」

「家には相当の財産があったことから、私は鷹揚に育てられました」

「鷹揚」の類義語は?

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ではここからは、「鷹揚」と似た意味を表す「大様(おおよう)」「悠然(ゆうぜん)」「大らか」について見ていきましょう。

「大様」の意味と使い方は?「鷹揚」との違いは?

それでは、「大様」の意味と使い方、また「鷹揚」との違いについて見ていきましょう。

まず、「大様」には「ゆったりとしておおらかなさま」「大雑把であるさま」という意味があり、たとえば以下のような使い方をすることができます。

「彼は部下のミスを咎めることをせず大様なところを見せた」

「彼は大様な人で要らぬことをいちいち追求したりはしない」

「ポチは大様だから、よその犬が自分の食器へ首を突込んでも怒らない」

「私は道楽をするほど大様な性格でもないし、凝ることなどにはなおさら縁がない」

「喫茶店に入ると、彼は鷹揚に椅子に腰掛けてタバコをふかしていた」

このように「大様」は、「鷹揚」と同じように「大様に構える」「大様な人」「大様な態度」などの形で用いることができます。

また、「大様」と「鷹揚」は共通に「落ち着いていておおらかであること」を表しますが、「大様」は「大雑把であること」。そして、「鷹揚」は「心にゆとりがあって上品であること」というニュアンスの違いがあります。

「悠然」の意味と使い方は?「鷹揚」との違いは?

それでは、「悠然」の意味と使い方、また「鷹揚」との違いについて見ていきましょう。

「悠然」には「ゆったりと落ち着いているさま。動ぜずに落ち着いて物事を行うさま」という意味があり、例えば以下のような使い方をすることができます。

「皆が慌てて支度を整える中で、彼は一人悠然と煙草を吸っていた」

「彼はたとえ約束の時間に遅れていても、特に悪びれる様子もなく悠然と歩いてやってきた」

「彼はまるでこの部屋の主であるかのような自然で悠然とした態度だった」

「とんびが音もなく悠然と僕たちの前に降り立ち、昼食を奪っていった」

「彼女はつんと顔をあげると、悠然とした足どりで大広間から出ていった」

このように「悠然」は、「悠然と~する」「悠然とした態度」といった形で用いられます。

「悠然」は「鷹揚」とほぼ同じ意味で用いることができますが、何らかの行動や行為のさまを表す場合にはどちらかというと「悠然」を用いることが多いようです。

「大らか」の意味と使い方は?「鷹揚」との違いは?

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それでは、「大らか」の意味と使い方、また「鷹揚」との違いについて見ていきましょう。

「大らか」は「心がゆったりとして、こせこせしないさま」という意味があり、例えば以下のような使い方をすることができます。

「私はアメリカに行った時、随分と大らかな国もあるものだなと驚くやら感心するやらであった」

「春の日差しは気持ちを大らかにしてくれる」

「彼の母親は放任主義で大らかだが、父親は相当に厳しい人であるらしい」

「この小説の主人公の大らかな人柄が気に入っている」

「実体験をモチーフとした彼の小説は、おおらかな文体が魅力で困難な時代と重厚な経験を軽妙に描いて見せた」

このように「大らか」は、「心が広くのびのびとしているさま」を表し、人の心に焦点を当てている点で「鷹揚」とはニュアンスが違います。

「鷹揚」「大様」「悠然」「大らか」は共通に「ゆったりとしていること」を表す

以上、「鷹揚」の意味と使い方、また類似した語である「大様」「悠然」「大らか」についてまとめました。

この言葉は「動作が上品でゆったりとしていること、小さなことにこだわらず余裕があること」を表し、鷹が空高く飛び上がりひるがえるさまからできた言葉であるとされています。

また、類義語には「大様」「悠然」「大らか」といった語があり、それぞれ「ゆったりしている」ことを表しますが、「大様」は「大雑把であること」、「悠然」は「ゆとりがありのんびりとした様子」。そして、「大らか」は「心が広くのびのびとしているさま」を表します。

これらの語は微妙に意味が異なるため、その場面や状況に応じて適当に使い分けると良いでしょう。

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KHajime