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「波紋」の意味と使い方・例文・主な表現・言い換え表現は?現役記者がサクッと解説!

「波紋」(読み方:「はもん」)という言葉は、「波紋を呼ぶ」「波紋が広がる」「波紋を投ずる」などの形で用いられています。

といっても、上記のような表現は実際のところどのようなことを表し、それぞれどのような意味の違いがあるのかが分かりづらいところもあるため、ここでは「波紋」の基本的な意味と使い方、またこの言葉を使った主な表現の意味や使い方、そして言い換え表現について、科学・技術系記事の執筆を中心に活躍する筆者が解説していきます。

「波紋」の意味と使い方・例文

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それでは、始めに「波紋」の基本的な意味と使い方を説明していきます。

「波紋」はまた、「波文」とも書くことがあります。

「波紋」の意味は?

まず、「波紋」には以下のような複数の意味があります。

1. 水面に生じる波の模様。

2. ある物事がきっかけとなって、次々と他にも及んでいく影響。

より具体的に言い換えると、「水面に石などを投げた時にできる、輪が幾重にも広がっていくような模様」「何らかの出来事をきっかけとして周囲に次々と及ぼしていく影響」を表す語となります。

「波紋」の使い方は?

次に、「波紋」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いることができます。

「健康を謳う商品に有害な添加物が含まれていたことが発覚し消費者に波紋を呼んだ」

「その製品の開発は業界全体に波紋を呼んだ」

「その解説者を批判する内容の文章が掲載されたことが大きな波紋を呼んだ」

「その事件が作り出すだろう国際的な波紋の大きさを想像した」

「湖面を泳ぐカモがつくった波紋が夕日に照らされて輝いている」

「彼が投げた石は水面に綺麗な波紋を描いた」

「池の面は何事もなく、ただ夜風のさざなみを湛えた中に小さい波紋を残していた」

「その水面に時折起こる波紋が、何か動くものの気配を示していた」

「波紋」を使った主な表現

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ではここからは、「波紋」という言葉を使った主な表現について見ていきます。

「波紋が広がる」の意味と使い方は?

「波紋が広がる」は「一つの出来事によって多くの方面に影響が生じる」ことを表し、以下のような使い方をします。

「その企業の大規模なリストラは社員のみならず取引先にも波紋を広げることとなった」

「優勝候補と目されていた選手の辞退に波紋が広がっている」

「深夜稽古の常態化を重く見た労働省は、主要劇場での抜き打ち査察を行い、全国に波紋が広げた」

「その事実が大々的に報道されたことがきっかけで全国に波紋が広がった」

「波紋が広がる」の言い換え表現は?

また、上記の例文「その企業の大規模なリストラは社員のみならず取引先にも波紋を広げることとなった」であれば以下のように言い換えることができます。

「その企業の大規模なリストラは社員のみならず取引先にも影響を広げることとなった」

「その企業の大規模なリストラは社員のみならず取引先にも波及させることとなった」

「その企業の大規模なリストラは社員のみならず取引先にも飛び火させることとなった」

「その企業の大規模なリストラは社員のみならず取引先にも波紋を起こした」

最後の例文にあるように、「波紋を広げる」と同等の表現として「波紋を起こす」があります。ただし、「波紋が広がる」を言い換えて「波紋が起きる」とはできないので、使い方には気をつけましょう。

「波紋を呼ぶ」の意味と使い方は?

「波紋を呼ぶ」は「周囲を動揺させる」ことを表し、たとえば以下のように用います。

「これまでの定説を覆すことになる新たな事実が発見され波紋を呼んでいる」

「市がその条例改正を検討しているという事実は、業界全体に大きな波紋を呼んだ」

「重要会議にも参加していた人物による告発は内外に波紋を呼んだ」

「これが新聞に掲載されたり、インターネットで世界中に広まるなど波紋を呼んだ」

「波紋を呼ぶ」の言い換え表現は?

また、上記の例文「重要会議にも参加していた人物による告発は内外に波紋を呼んだ」であれば以下のように言い換えることができます。

「重要会議にも参加していた人物による告発は内外に衝撃を与えた」

「重要会議にも参加していた人物による告発は内外を賑わせた」

「重要会議にも参加していた人物による告発は内外の騒動となった」

「波紋を投ずる(投げる)」の意味と使い方は?

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「波紋を投ずる(波紋を投げる)」は、「何もないところを波立たせる、事を起こす、問題を提起する」という意味で、以下のように用いられます。

「先日放送されたその特集番組は視聴者に波紋を投じた」

「その添加物の危険性についての特集記事は読者に波紋を投じた」

「彼は後世に様々な波紋を投げかける数々の業績となる成果を、ここでの研究活動によって成し遂とげた」

「その議論は、発表当時は波紋を投げかけたものとなったが、通説を覆したり長く論争になったりすることはなかった」

「波紋を投ずる(投げる)」の言い換え表現は?

また、上記の例文「先日放送されたその特集番組は視聴者に波紋を投じた」であれば以下のように言い換えることができます。

「先日放送されたその特集番組は視聴者に議論を引き起こした」

「先日放送されたその特集番組は視聴者に物議を醸した」

「先日放送されたその特集番組は視聴者に一石を投じた」

「波紋を投ずる」は「一石を投ずる」という表現と混同した誤用だといわれていますが、辞書にも掲載されており一般的に定着して用いられている表現となっています。

「波紋」はその表現により微妙に意味を変える

以上、「波紋」の意味と使い方、また言い換え表現についてまとめました。

この言葉は、「水面に生じる波の模様」「あるきっかけから周囲に次々と及ぼす影響」を表します。

また、この語には「波紋が広がる」「波紋を呼ぶ」「波紋を投じる」などの表現があり、その意味はそれぞれ「ある出来事によって多くの方面に影響が生じる」「周囲を動揺させる」「波立たせる、事を起こす、問題を提起する」です。

これらの表現は、それぞれ微妙に異なる使い方をし、またさまざまな言い換え表現があるため、適度に使い分けて用いると良いでしょう。

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KHajime