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「早急」の読み方・意味と使い方・例文・「至急」「性急」「大急ぎ」との違いは?現役記者がサクッと解説!

「早急」という言葉は、「早急にご連絡します」「早急に対応をお願いします」といった形で、ビジネスメールや手紙などでよく用いられています。

ただし、この言葉は本来のものとは違った読み方がされていることが一般化しているようです。

そこで、ここでは「早急」の意味と使い方と併せて、本来の読み方はどのようなものか、また似た意味のある「至急」「性急」「大急ぎ」と比較してそれぞれの違いについて、科学・技術系記事の執筆を中心に活躍する筆者が解説していきます。

「早急」の読み方と意味・使い方・例文

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それでは、始めに「早急」の意味と使い方説明していきます。

「早急」の読み方は?

まず、「早急」は「さっきゅう」もしくは「そうきゅう」と読みます。

ただし、「さっきゅう」という読み方が本来のもので「そうきゅう」はもともと誤った読み方でした。しかし、最近では「そうきゅう」という読みのほうが一般的に用いられるようになったため、後者の読み方でも間違いではないとされています。

ちなみに、「早急」のように誤読が一般に定着したことで認められるようになった読み方を「慣用読み」といいます。慣用読みの例としては、他に「寄贈」(きそう→きぞう)・「情緒」(じょうしょ→じょうちょ)・「依存」(いそん→いぞん)などが挙げられるでしょう。

「早急」の意味は?

次に、この言葉の意味について見ていきましょう。

「早急」には「非常に急ぐこと」という意味があり、急を要するような状況において何かを急ぐこと表します。

また、「早急」は「早い、速やかに、すぐに」を意味する「早」と「急ぐ、進行が早い」を意味する「急」という似た意味を重ねることで構成されている熟語です。

「早急」の使い方は?

それでは、次に「早急」の使い方を例文を使って見ていきましょう。

この言葉は、たとえば以下のように用いることができます。

「今回ご注文の製品につきましては、早急に発送させていただきます」

「誠に恐れ入りますが、早急に回答していただけるとありがたく存じます」

「ご質問の件、早急にお調べしてご連絡いたしますので、恐れ入りますが今しばらくお待ちいただけますでしょうか」

「状況を確認次第、早急にご連絡いただきますようお願いいたします」

「この件は早急に結論を出すよりも確実な対応をするほうが良いだろう」

「うちの会社は今後、早急に1200億円の資本調達をしなければならない」

「私が担当している顧客から早急に会いたい旨の連絡があった」

「熱中症も場合によっては、医療機関での早急な治療が必要なことがある」

「アメリカ合衆国大統領のブッシュや西ドイツ首相のコールは、早急な統一には無理が生じると考えていた」

「早急」の類義語は?

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それでは、次は「早急」の類義語・類語である「至急」「性急」「大急ぎ」について見ていきましょう。

「至急」の意味と使い方は?「早急」との違いは?

まず、「至急」には「非常に急ぐこと」という「早急」と同じ意味があります。

「至急」の「至」は「いたる」のほか「この上ない、非常に」という意味があり、この後者の意味から「非常に急ぐこと」という「早急」と同じ意味が成り立っています。

そして、「至急」はたとえば以下のように用いることができます。

「妻に電話をして至急、書類を持って来てくれるように伝えた」

「至急まとめないとならない小論文があったのを忘れていた」

「大至急、彼に話したいことがあると連絡してほしい」

「事態は緊急を要し、大至急これに対処しなければならない」

ちなみに、「大至急」は「至急」をさらに強調する場合に用いられます。

また、「至急」は「早急」と同じ意味を持つため、上記の例文においても「早急」と置き換えることが可能です。しかし、「至急」が副詞としても使われている場合は、「早急に」「早急な」のように助詞を付けて副詞化する必要があります。

「性急」の意味と使い方は?「早急」との違いは?

まず、「性急」には以下のような複数の意味があります。

1. 短気、せっかちなこと。

2. 物事の進め方が急なこと

「性急」は「性質」や「特徴」を意味する「性」と「急」から「(人や物事の)性質が急なこと」を表すように成り立っています。

そして、この語はたとえば以下のように用いることができます。

「彼は性急で態度が横柄であることから、職場では避けられがちだった」

「ともかく性急な結論は避けるべきだ」

「性急に共通通貨を導入すると、経済は悪化するだろう」

「性急に事を運んでは、この仕事はままならないだろう」

このように、「性急」は物事を急いで行うことや物事の進行が急なことを表す場合に用いられる一方、「早急」は動作や行為を早く終わらせることを述べる場合に用いられます。

「大急ぎ」の意味と使い方は?「早急」との違いは?

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まず、「大急ぎ」には「非常に急ぐこと」という「早急」と同じ意味があります。

そして、「大急ぎ」はたとえば以下のように用いることができるでしょう。

「大急ぎでお金を送ってほしいと親に連絡した」

「始業時間まであと30分しかなく、私は大急ぎで会社へ向かった」

「昼食をとるため、私は大急ぎで食堂に行ってサンドイッチを平げた」

「顧客への連絡を忘れていた私は大急ぎでメールを送った」

「大急ぎ」は、「大急ぎで/早急に発送させていただきます」のように「早急」や「至急」と同様の「行為の完了を早めること」に用いられるほか、「大急ぎで向かう」のように「行為を急いで行うこと」にも用いられます。

「早急」「至急」は「完了を早める」場面で、「性急」は「急いで行う」場面で使う

以上、「早急」の意味と使い方、類義語についてまとめました。

この言葉は、「非常に急ぐこと」を表し、何か差し迫った事態に対応する場面や相手に急を要することを依頼する場面などで用いることができます。

また、「至急」は「早急」と同じ意味を持っており、同じ場面で用いることができますが、副詞として使われている「至急」を「早急」で置き換える場合は「早急に」「早急な」のような副詞化が必要です。

対して、「性急」は主に「物事を急いで行うこと」を表し、慌ただしく何かを行うような場面で用い、動作や行為の完了を早めるときに使われる「早急」「至急」とはニュアンスが異なります。

そして、「大急ぎ」は「早急」「至急」とも、「性急」とも同じ場面で使うことが出来ますが、それぞれ微妙に違った使い方ができるためうまく使い分けると良いでしょう。

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KHajime