用語

「杓子定規」の意味と使い方・例文・対義語・類義語は?現役ライターがサクッと解説

「杓子定規」(読み方:「しゃくしじょうぎ」)という言葉は、「杓子定規な人」「杓子定規な考え」などの形でよく用いられます。
この言葉は一般的な言葉なので、会話の中で出てきたとき理解出来る方が多いのではないでしょうか。
しかし字にしたとき、一見しただけでは意味が分かりにくい言葉です。
「なぜ杓子と定規なのだろう」とふたつの道具を思い浮かべ不思議に思う方もいるのではないでしょうか。
かく言う本稿担当もその一人。
どのような語源がありどのようなことを表しているのか、とても関心が沸きました。
このような慣用句から生まれた言葉は、熟語の大きな魅力の一つだと考えます。
ここでは「杓子定規」の語源となること、意味と使い方、また対義語・類義語にあたる言葉について説明していきましょう。

「杓子定規(しゃくしじょうぎ)」の意味と使い方・例文

image by iStockphoto

それでは、以下に「杓子定規」の語源や意味と使い方について説明します。

「杓子定規(しゃくしじょうぎ)」の意味とは?

まず、「杓子定規」の意味を辞書を紐解いて確認しましょう。

以下のような意味があります。

すべてのことを一つの標準や規則に当てはめて処置しようとする、融通のきかないやり方や態度。また、そのさま。

出典:デジタル大辞泉

 

(古くは杓子の柄は曲がっており、定規にならないのを定規の代用とするということから)一定の基準・形式で他のすべてを律しようとすること。融通のきかないさま。 

出典:大辞林 第三版

「杓子定規(しゃくしじょうぎ)」の語源とは?

image by iStockphoto

「杓子(しゃくし)」とは汁やご飯をすくう為に用いる道具です。昔使われていた杓子は柄が曲がっており、曲がった杓子の柄の部分を、定規代わりに使うと正確に測ることができないように、「誤った基準でものをはかろうとすること、無理に一定の基準にあてはめてしまうことをいい、さらに転じて、「決まった考えや形式にこだわって融通がきかないこと」をいうようになりました。

つまりその場に応じて何かを判断したり対応したりせず、例外を認めないような態度を表します。

「杓子定規(しゃくしじょうぎ)」の使い方・例文

次に、「杓子定規」の使い方を例文を使って見ていきましょう。

この言葉は、たとえば以下のように用いることができます。

「役所というところは杓子定規な対応を基本としているものだ」

「彼は杓子定規な考え方で柔軟性にも欠けるが、他人に流されることがなく意思が強いという点では評価できる」

「その学校の規則は杓子定規で有名だ」

「このルールでは杓子定規に過ぎる。もっと細分化してケースバイケースに対応できるようにしたほうが良いのではないか」

杓子定規な思考の上長に、新しいアイデアを採用してもらう為に苦心した」

「自分がこんなにも杓子定規な人間であることに、今更気づいた」

「杓子定規(しゃくしじょうぎ)」の類義語・対義語

では、ここからは「杓子定規」の対義語・類義語について見ていきます。

「杓子定規(しゃくしぎょうぎ)」の類義語とは?

「杓子定規」の類義語「四角四面」「頑固一徹」をご紹介します。

#1 「四角四面(しかくしめん)」

まずは、「四角四面」(しかくしめん)についてご紹介しましょう。

辞書には次のようにあります。

 

ひどくまじめで堅苦しいこと。非常にかしこまっていること。また、そのさま。

出典:デジタル大辞泉_「四角四面」2

 

態度などの折り目正しいこと。また、真面目過ぎて堅苦しいこと。

出典:大辞林 第三版_「四角四面」2

「四角四面」は「真面目で堅苦しいこと」を表し、たとえば以下のように用いることができます。

四角四面な採用面接ではなく雑談を交えてリラックスした雰囲気での中で行う」

「上司は四角四面な人で打ち解けるのが難しい」

#2 「頑固一徹(がんこいってつ)」

続いては「頑固一徹」を見ていきましょう。

一般的な言葉ですが、まずは辞書を紐解いて意味を確認します。

非常にかたくなで、一度決めたらあくまでも自分の考えや態度を変えようとしないさま。また、そういう性質。

「一徹」はかたくなに思い込み強情に押し通すこと。ほぼ同意の熟語を重ねて語意を強めたもの。

出典:新明解四字熟語辞典

 

一度決めたら、他人の意見や忠告に耳を貸さずにあくまでも自分の考えや行動、態度などを押し通すさま。

また、そのような性格。

出典:四字熟語辞典

つまり「一度決めたら頑なに考えや行動を覆さず押し通す人」のことを表します。例文を通して見ていきましょう。

「息子は誰に似たのか頑固一徹で、幼い頃から一度言い出すと絶対に曲げない」

「父の頑固一徹な生き様が、周囲の皆さんに理解され今日の結果を出せたことに感謝しています」

 

「杓子定規(しゃくしじょうぎ)」の対義語とは

image by iStockphoto

「杓子定規」の対義語「臨機応変」「融通無碍」をご紹介します。

 

#3 「臨機応変(りんきおうへん)」

まずは、「臨機応変」についてご紹介しましょう。

辞書には次のようにあります。

 

その時その場に応じて、適切な手段をとること。また、そのさま。

出典:デジタル大辞泉

 

機に臨み変化に応じて、適切な手段を施すこと。型通りの処置にとらわれないこと。また、そのさま。

出典:精選版 日本国語大辞典

一つの基準で物事を決め、融通が利かないことを表す「杓子定規」に対し、「臨機応変」は「その場に応じて適切に処置を施すこと」を表す語となっています。

例文をみていきましょう。

 

「私がいつも心がけていることは、周囲に気を配り臨機応変に行動することです」

「来週のイベントについて、すでに共有している問い合わせ以外は、臨機応変に対応するので幹事までご連絡ください」

#4 「融通無碍(ゆうずうむげ)」

次に、「融通無碍」についてご紹介しましょう。

辞書には次のようにあります。

 

考え方や行動にとらわれるところがなく、自由であること。また、そのさま。

出典:デジタル大辞泉

 

(滞りなく通じてさまたげのない意から) 考え方や行動が何物にもとらわれず自由でのびのびしていること。また、そのさま。

出展:精選版 日本国語大辞典

つまり、「こだわりなく、考え方や行動が自由でのびのびとしていること」を表す言葉です。例文をみていきましょう。

 

「世界中を旅する中で大切にしたことは、融通無碍に対処することです」

「私の恩師は博学で、変な質問をしても融通無碍に心に刺さる答えをくれた」

何を基準に捉えるのか 「杓子」を「定規」にするのは勿体無い!?かも

以上、「杓子定規(しゃくしじょうぎ)」の意味と使い方、語源、類義語・対義語についてまとめました。

この言葉は柄の曲がった杓子を定規の代わりに用いるように「誤まった道具を使って正しく測れないこと」と言う意味があり、転じて「一つの基準で物事を決めて融通が利かないこと」を表す語となっています。

基本的には、良い意味では用いない言葉でしょう。

類義語には「四角四面(しかくしめん)」、「頑固一徹(がんこいってつ)」があり、どちらもこだわりを持ち融通がきかないことを表します。「杓子定規」とニュアンスは若干異なりますが、真面目で厳格、窮屈という場合には「四角四面」、頑固といったことを強調したい場合には「頑固一徹」といったように使い分けると良いでしょう。

対義語には「臨機応変(りんきおうへん)」、「融通無碍(ゆうずうむげ)」があり、どちらも型にはめたり、こだわtたりすることなく、状況にあわせ行動したり、のびのびと自由であることを表しています。「杓子定規」を理解する上で、対義語も押さえておきましょう。

 

Share:
AcoLi