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「厳か」の意味と使い方・例文・類義語は?現役記者がサクッと解説!

「厳か」(読み方:「おごそか」)という言葉は、「厳かな~」「厳かに~する」といった形で用いられています。

概ね意味は分かっていたとしても、この言葉が具体的にはどのようなことを表しているのか、また似た意味のある言葉にはどのようなものがあるのか疑問に思うことがあるかもしれません。

そこで、ここでは「厳か」の意味と使い方、また併せて類義語にあたる言葉について、科学・技術系記事の執筆を中心に活躍する筆者が解説していきます。

「厳か」の意味と使い方・例文

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それでは、始めに「厳か」の意味と使い方について説明していきます。

「厳か」の意味は?

まず、「厳か」には「重々しくいかめしいさま、礼儀正しく近寄りがたいさま」といった意味があり、「重圧感があり近寄りにくい感じを与えるほど立派で威厳がある様子、礼儀作法に適った立派な振る舞いで近寄りがたい様子」を表します。

「厳か」の使い方は?

次に、「厳か」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いることができます。

「厳かな音楽を集めたBGM集を作成する」

「その日は終始厳かな雰囲気の中で卒業式が行われた」

「パワースポットとして有名な神社を訪れたところ、その厳かな雰囲気に圧倒された」

「神殿で厳かに神前式が執り行われた」

「厳かに説く老神父の声に、あたりは水を打ったように静まり返った」

「切り出されたご神木は、町内を厳かに巡り神社へ奉納される」

「厳か」の類義語は?

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ここからは、「厳か」の類義語である「厳粛」「粛々」「荘厳」「崇高」「高雅」について見ていきます。

「厳粛」の意味と使い方・「厳か」との違い

「厳粛(げんしゅく)」は「厳かで、心引き締まるさま」「厳しく揺るがすことができない様子」を意味し、「厳かさから軽はずみな言動ができない真剣な雰囲気である様子」「誤魔化しや不真面目、偽りなどを許さない、厳しさがあること」を表し、以下のように用います。

「ひざまずいて祈りを捧げる様子は、子供の目には厳粛な儀式のように映った 」

「父親の遺体が乗せられた小舟を厳粛な面持ちで見送った」

「死は人間であれば誰もが避けることのできない厳粛な事実だ」

このように、「厳粛」には「厳か」である意味のほか「心引き締まる、真剣な雰囲気」という意味も含む点で「厳か」とはニュアンスが異なります。

「粛々」の意味と使い方・「厳か」との違い

「粛々(しゅくしゅく)」には「静かなさま」「厳かなさま」「引き締まったさま」などの意味があり、「緊張して心に緩みがない様子、静かな様子」「威厳に満ちている様子」を表し、たとえば以下のように用いることができます。

「粛々と式典が行われる」

「周囲の騒々しさをよそに粛々と作業を進める」

「主人公のさまざまな苦難を乗り切りながら粛々と生きる姿を自身の人生を重ね合わせる」

以上のように、「粛々」にも「厳か」という意味が含まれますが、「粛」という文字が含む「静かなさま」「心を引き締めるさま」という意味がより強調されるという点で「厳か」とはニュアンスが異なります。

「荘厳」の意味と使い方・「厳か」との違い

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「荘厳(そうごん)」は「重々しくて厳かなこと」、つまり「落ち着いていて威厳がある、堂々としている様子」を表し、以下のように用います。

「冬の北海道の荘厳な風景に心を打たれる」

「大聖堂のステンドグラスから差し込む陽の光が荘厳な雰囲気をかもし出していた」

「夕日が辺り一面をオレンジ色に染め上げる光景を見て、その荘厳な美しさに心を打たれ、しばらくその場に立ち尽くした」

「荘厳」はほぼ「厳か」と同様な意味を持っており、上記の例文における「荘厳」をそのまま「厳か」に置き換えても意味はほとんど変わりません。

「崇高」の意味と使い方・「厳か」との違い

「崇高(すうこう)」は「気高く尊いこと」を意味し、「品格があり極めて価値が高く感じられる様子」「驚異、畏敬、壮大、悲壮などの感じを起こさせるような美しさがある様子」を表し、以下のように用います。

「僧の崇高な精神に心打たれ、私は祈りを捧げた」

「ボランティアという行為は崇高だと思うし、必要とされているのだろう」

「施政者は民衆を動かすために崇高たる目的を戦争に与える」

「崇高」には、「極めて価値が高く感じられる様子」という意味を含む点で、「厳か」とはニュアンスが異なります。

「高雅(こうが)」の意味と使い方・「厳か」との違い

「高雅」は「気高く優雅なこと」を意味し、「上品で高貴な感じがあり、しとやかで洗練されていること」「品格が高く、俗っぽさなくゆとりのあること」などを表し、以下のように用います。

「案内された住居は高雅な趣味で家具が飾られ、調度や什器も豊かな資産を感じさせた」

「宮中では高雅な遊びの一つとして詩歌を嗜む」

「彼女の高雅な顔立ちは王族の血に由来するのだろう」

「高雅」には、「重厚感」や「厳(いかめ)しさ」といった意味は含まれず、どちらかというと「華々しさ」や「しとやかさ」を表しているという点で「厳か」とはニュアンスが異なります。

「厳か」の類義語「厳粛」「粛々」「荘厳」「崇高」「高雅」のそれぞれにはニュアンスの違いがあります

以上、「厳か」の意味と使い方、類義語についてまとめました。

この言葉は「威厳があり、礼儀正しく近寄りがたい様子」を表し、主に式典や寺社などの雰囲気について表す場合などに用いられます。

また、近い意味を持った類義語として「厳粛」「粛々」「荘厳」「崇高」「高雅」といった語が挙げられますが、「厳粛」は「厳かで、心引き締まるさま」を表し、「心引き締まるさま」という意味も含む点で「厳か」とはニュアンスが異なると感じられるでしょう。

一方、「粛々」は主に「心が緊張して静かな様子」、「荘厳」は「堂々とした威厳のある様子」を表すいったニュアンスの違いがあるため、それぞれ適した場面で使い分けると良いでしょう。

そして、「崇高」は「気高く尊いこと」を表し、「極めて価値が高く感じられる様子」という意味が含まれることから「厳か」とは微妙にニュアンスが異なります。

「気高く優雅なこと」を意味する「高雅」についても、どちらかというと「華々しさ」や「しとやかさ」を表しているという点で、「重厚感」や「厳しさ」といった意味を含む「厳か」とは明確なニュアンスの違いが感じられるでしょう。

このように、それぞれの類義語にはニュアンスの違いがありますので、場面に合った言葉を選べるよう注意していただきたいと思います。

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KHajime