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「聡明」の意味と由来・使い方・例文・「賢明」「知的」「利口」との違いは?現役記者がサクッと解説!

「聡明」(読み方:「そうめい」)という言葉は、「聡明な人」「聡明な女性」などの形でよく用いられています。

この言葉の意味は概ね分かるという人が大半かとは思いますが、中には似た意味のある「賢明」「知的」「利口」といった語とはどのような違いがあるのかと疑問に思うこともあるかもしれません。

そこで、ここでは「聡明」の意味と由来、使い方、また「賢明」「知的」「利口」との違いについて、科学・技術系記事の執筆を中心に活躍する筆者が解説していきます。

「聡明」の意味と由来・使い方・例文

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それでは、始めに「聡明」の意味と由来、使い方を説明していきます。

「聡明」の意味は?

まず、「聡明」には「頭が良く理解力や判断力が優れていること」といった意味があり、「理解力、判断力に優れていて賢いこと」を表す語となっています。

「聡明」の由来は?

それでは「聡明」の語源・由来について見ていきましょう。

「聡明」は漢語の「聡明叡智」を語源としており、中国の前漢時代(紀元前206年~8年)に編纂された「五経」の一つである「易経」が日本に伝来したときに伝わったと考えられています。

一方、「聡明叡智」は元々「聖人のもつ四つの徳のこと」を意味しており、その4つの徳は「聡」は「すべてを聞き分けること」、「明」は「すべてを見分けること」、「叡」は「すべてに通ずること」、「知」は「すべてを知っていること」であるとのこと。

つまり、「聡明」は「全てを聞き分け、見分けること」が本来の意味としてあり、これから現在の意味になったと考えられます。

「聡明」の使い方は?

次に、「聡明」の使い方を例文を使って見ていきましょう。

この言葉は、たとえば以下のように使用することができます。

「彼女は聡明な顔立ちをしている」

「彼がどんなに偉そうなことを言っているか知らないが、聡明な人はそんなことはしないものだ」

「彼は聡明で何一つ人任せにせず自分で考えて判断する」

「部長の奥さんは美人なだけでなく聡明な才色兼備だ」

「彼は聡明な人物として知られ、実際に話したときも知性的だった」

「彼はなぜか異性からの評価は悪いが、私にとっては聡明に見えるし理想的な男性だと思う」

「聡明」の類義語は?

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それでは、次は「聡明」の類義語・類語である「賢明」「知的」「利口」について見ていきましょう。

まず、これらの語は以下のような意味があります。

「賢明」:賢くて判断が的確なさま

「知的」:知識が豊かなさま

「利口」:頭が良いこと。要領が良いこと、抜け目がないこと

「賢明」の使い方は?

それでは、「賢明」の使い方と「聡明」との違いについて見ていきましょう。

「賢明」は例えば以下のように用いることができます。

「彼の賢明な判断にチームは何度も助けられた」

「彼は法務大臣として賢明な助言を行ない、国政に有益な影響を与えた」

「熊に出会った時に一番賢明な方法、それは逃げることだ」

「愛していると言われても、ほどほどに信じておくのが賢明だ」

「ポツダム宣言が提示された時、しばらく様子をみることが日本にとっては賢明な策であろうと外務省幹部は判断した」

「フォワードに押し込まれている状況を好転させるには、キーパーの広い視野とディフェンスの賢明な判断が求められます」

「知的」の使い方は?

それでは、「知的」の使い方と「聡明」との違いについて見ていきましょう。

「知的」は例えば以下のように用いることができます。

「探偵小説は日本でも西洋でも、比較的知的水準の高い人に好んで読まれているという」

「彼は知的好奇心が強くて、とことんまで追究しなければいられない性格だ」

「彼女にとってパリはお洒落や知的欲求を満たす街だった」

「彼の理論は黎明期の分子生物学を発展させる知的推進力となった」

「ミッドタウンやダウンタウンなどの商業エリアはニューヨーク市の文化的・知的活動や、芸術活動の拠点として知られている」

「利口」の使い方は?

それでは、「利口」の使い方と「聡明」との違いについて見ていきましょう。

「利口」は例えば以下のように用いることができます。

「彼は子供の頃から村の寺子屋でも一番の利口者だった」

「今の電話機はお利口さんで、ある番号からの電話を受けたくないと思えば、その番号を着信拒否に出来る機能が付いています」

「函館の実家にいて就職したほうが、家計を助けるには利口なやり方だった」

「愛好家はこの種が聞き分けの良い利口な犬種であると推しています」

「うちの部署の上司は褒め言葉に弱いことで有名なので、思ってもないことでも言ってしまうのが利口なやり方だ」

「聡明」と「賢明」「知的」「利口」の違いは?

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それでは、次に「聡明」と「賢明」「知的」「利口」の違いについて見ていきましょう。

これらの語の使い方を比較すると以下のようになります。

「賢明」:「退職を切り出すなら繁忙期は避けるのが賢明な判断だ」
(退職を切り出すなら繁忙期は避けるのが賢い判断だ)

「知的」:「彼女はメガネを掛けると知的に見える」
(彼女はメガネを掛けると知識が豊かに見える)

「利口」:「彼は利口に立ち回って出世するタイプだ」
(彼は要領よく立ち回って出世するタイプだ)

「聡明」:「彼は聡明で統率力もあり、リーダーに向いているタイプだ」
(彼は賢く理解力・判断力に優れていて統率力もあり、リーダーに向いているタイプだ)

つまり、「知的」は「知識に富んでいる様子」、「利口」は「要領が良く抜け目がないこと、うまく立ち回ること」を表します。

また「賢明」は「賢くて道理にかなっている様子」を表しますが、どちらかと言うと人に対してよりも「賢明な判断、賢明な処置」などのように方法や判断について用いることが多いです。

そして、それらに対して「聡明」は「賢いことに加えて人柄も優れている」というニュアンスが含まれるという違いがあります。

「聡明」は「理解力や判断力に優れていること」を表し、「人柄も優れている」というニュアンスを含む

以上、「聡明」の意味と由来、使い方、「賢明」「知的」「利口」との違いについてまとめました。

この言葉は「賢くて理解力や判断力に優れていること」を表し、漢語の「聡明叡智」に由来します。

他に似た意味のある言葉が複数ありますが、「賢明」は主に方法や判断に対して用い、「利口」要領が良い(つまり「ずる賢い」に若干近いニュアンスがある)。そして、「知的」知識が豊富な様子を表し、それぞれ意味や使い方が微妙に異なります。

その点を意識して、それぞれの語を場面に応じてうまく使い分けるようにすると良いでしょう。

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KHajime