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「喧騒」の意味と使い方・例文・「雑踏」との違い・類義語・対義語は?現役記者がサクッと解説!

「喧騒」(読み方:「けんそう」)という言葉は、「都会の喧騒」「喧騒に包まれる」などの形でよく用いられています。

この言葉がどのようなことを表しているか概ね意味は分かっているという人が多いかと思いますが、中には近い意味のある「雑踏」という語とはどのような違いがあるのかと疑問が生じることもあるかもしれません。

そこで、ここでは「喧騒」の意味と使い方、また「雑踏」との違い、そして類義語である「騒音」や対義語である「静寂」や「閑静」について、科学・技術系記事の執筆を中心に活躍する筆者が解説していきます。

「喧騒」の意味と使い方・例文・「雑踏」との違い

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それでは、始めに「喧騒」の意味と使い方、また「雑踏」との違いを見ていきます。

「喧騒」の意味は?

まず、「喧騒」には「人の声や物音がやかましいこと」という意味があり、「大きな音や声が入り混じって騒がしい様子」を表します。

ちなみに「喧騒」は「喧噪」または「諠譟」とも書き、どちらも同じ意味を表します。

また、「喧騒」は「さわがしい」ことを意味する「喧」と「さわがしい」ことと同じ意味持つ「騒」という漢字を重ねて成り立った熟語です。

「喧騒」の使い方は?

次に、「喧騒」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いることができます。

「週末にリゾートホテルに泊まり、都会での喧騒を忘れて贅沢なひとときを過ごす」

「多くの飲食店や商店が連なり喧騒を極めるその街は活気に溢れていた」

「花火大会の会場にたどり着くと、辺り一帯はどよめきや喧噪で溢れていた」

「居酒屋に足を踏み入れた途端、店内の熱気と喧騒に包まれた」

「繁華街に響く人ごみの喧騒に思わずたじろぎながら、その雑踏に足を踏み入れた」

「都市の喧騒の中では、何故か人間はより孤独感を感じるようだ」

「人の声や自動車の音で騒がしい喧騒な市街を抜けると、小鳥のさえずりと波の音だけが聞こえる砂浜が現れた」

「喧騒」と「雑踏」の違いは?

それでは、次に似た意味を表す「雑踏」という語との違いについて見ていきましょう。

まず、「雑踏」には「大勢の人で混み合うこと」といった意味があり、この語と「喧騒」の使い方を比較すると以下のようになります。

「雑踏」:「テーマパークは家族で休暇を楽しむ人たちで雑踏していた」(テーマパークは家族で休暇を楽しむ大勢の人たちで混み合っていた)

「喧騒」:「都会の喧騒を離れて郊外で休暇を過ごす」(都会の騒がしさから離れて郊外で休暇を過ごす)

つまり、「雑踏」は「大勢の人が混み合っていること」を表し、「喧騒」は「大きな人の声や物音が入り混じって騒がしいこと」を表すという明確な違いがあります。

「喧騒」の類義語は?

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次は、「喧騒」の類義語である「騒音」について見ていきましょう。

この語は「やかましい音、耳にうるさく感じる音」という意味を持っており、以下のように使うことができます。

「隣家の騒音に耐えかねて、苦情を言いにいった」

「話し声も音量が大きくなれば騒音となる」

「生活音も時間帯によっては騒音だ」

「都市における騒音問題は近所付き合いがなくなるにつれて増えていった」

このように、「騒音」は「騒がしい音」であり、「騒がしいこと」を表す「喧騒」とは微妙に意味が違います。

また、「喧騒」はたくさんの人声や物音が入り混じっている様子について述べますが、「騒音」ではその音をうるさく感じれば一人の声や一つの物音に対しても使うことができるでしょう。

「喧騒」の対義語は?

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それでは、次に「喧騒」の対義語を見ていきましょう。

「喧騒」の対義語には「静寂」と「閑静」があり、以下のような意味を持っています。

「静寂」:静かなこと、ひっそりしていること。

「閑静」:もの静かで、ひっそりとしているさま。

また、これらの語は以下のような使い方をすることができます。

「夜の静寂を破る轟音に思わず目が覚めてしまった」

「物書きを生業としているので、家を選ぶ時は環境の静寂さも重要だ」

「この山林を分け入る道の先には静寂な佇まいの洋館が建てられている」

「路地を抜けると歴史情緒広がる閑静な街並みが現れた」

「子供が生まれたので育児環境が良い閑静な住宅街に引っ越す」

「松原の中に建つその閑静な宿は、地元産の料理や源泉かけ流しの温泉で有名だ」

このように、「静寂」「閑静」の意味は「喧騒」の意味とほぼ反対です。

しかし、「ひっそりとする」という言葉には「目立たぬようにするさま」という意味があるので、この点では「喧騒」が表す意味の反対ではありません。

「喧騒」は「騒がしいこと」、「雑踏」は「混み合っていること」を表す

以上、「喧騒」の意味と使い方、「雑踏」との違い、また類義語や対義語についてまとめました。

この言葉は「人の声や物音がやかましいこと」を表し、主に「都会の喧騒」などの形で用いられます。

また、「雑踏」は「大勢の人で混みあうこと」を表し「雑踏に紛れる」「雑踏の中に消える」などの形で使用できるでしょう。

両者は近い意味があるように思えますが、上記のようにニュアンスが異なるため、騒がしい様子もしくは大勢の人で混み合っている様子といったようにどちらを強調するかによって使い分けることができるでしょう。

一方、「喧騒」の類義語である「騒音」「やかましい音、うるさく感じる音」を表し、「音」を表す点で「騒がしいこと」を意味する「喧騒」とは異なります。

そして、「喧騒」には「静かで、ひっそりとしているさま」を意味する「静寂」「閑静」という対義語があり、ほぼ「喧騒」の反対の意味を持った語として使うことができるでしょう。

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KHajime