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「健気」の意味と語源・使い方・例文・類義語・は?現役記者がサクッと解説!

「健気」(読み方:「けなげ」)という言葉は、「健気にも~する」「健気な振る舞い」などの形でよく用いられています。

この言葉は比較的用いられる機会も多く、よく知られている語ではありますが、具体的にどのような意味がありどのように用いるのか、また同じような意味の語には他にどんなものがあるのか、中には疑問に思うことがあるかもしれません。

そこで、ここでは「健気」の意味や語源、また使い方や類義語について、科学・技術系記事の執筆を中心に活躍する筆者が解説していきます。

「健気」の意味と語源、使い方・例文

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それでは、始めに「健気」の意味と語源、使い方について見ていきましょう。

「健気」の意味は?

まず、「健気」には、以下のような複数の意味があります。

1. 殊勝なさま。心がけがよく、しっかりしているさま。特に、年少者や力の弱い者が困難なことに立ち向かっていくさま。
2. 勇ましく気丈なさま。
3. 健康であるさま。
出典:デジタル大辞泉(発行所 小学館)「健気」

現代では主に1の意味、特に「幼い、年齢が若いなど力の弱い人が困難な状況に勇ましく立ち向かう様子」といった意味で使われることが多いです。

「健気」の語源・由来は?

次は、「健気」の語源・由来について見ていきましょう。

「健気」は、「ほかとは違う、すぐれている」を意味する古語の「異(け)なり」に由来すると言われています。

そしてその後、この「けなり」に「気持ち」を表す「気(け)」を付けた「けなり気(げ)」という言葉が使われるようになり、短縮されて「けなげ」と言うようになったとのこと。

「健気」の使い方は?

それでは、次に「健気」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いることができます。

「彼は母子家庭で育ったため、健気にも高校に行かず就職して一家の家計を支えた」

「彼女は若くして夫に先立たれたが、健気にも艱難辛苦を乗り越えて子どもを立派に育て上げた」

「彼女は両親に見放され、健気にも病弱ながら一人で生きていく決心をした」

「その少年は母親を亡くしたばかりにも関わらず、人前では涙を見せず健気に振る舞った」

「その一生懸命で健気なエピソードには男女問わず心動かされるはずだ」

「子供ながらに食い扶持を稼ぐ健気な途上国の少女の姿は、日本では絶対に見られないものだ」

「健気」の類義語は?

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では次に、「健気」の類義語・類語について見ていきましょう。

「健気」と近い意味がある語には、たとえば以下のようなものがあります。

「殊勝(しゅしょう)」

「殊勝」には「心がけが立派で感心なさま」といった意味があり、以下のように用いることができます。

「彼は優秀な学生だが、殊勝にも勉強の傍らバイトに励み学費を稼いでいる」

「彼は進学した学校に馴染めず悩んでいたが、周囲に心配をかけないようにと殊勝にも明るく振る舞っていた」

「不祥事により人的な犠牲を出したその運輸会社は、どれだけ殊勝に振る舞っても許されることはないだろう」

「奇特(きとく)」

「奇特」は「行いや心がけが優れていて珍しい様子」を表し、以下のように使用することができます。

「彼は目上の人には必ず敬語を使い、マナーもしっかりとしていて礼儀正しい。今時の若者にしては奇特なことだ」

「彼は将来設計や目的意識がはっきりとしていて、ゲームや漫画などの娯楽にふけることもなく勉学に励んでいる。いかにも奇特な心がけだ」

「国語の先生は未婚ながら3人の子供を育て上げた奇特な女性だ」

「奇特」にはこの他、「珍しく、不思議なさま」を表すこともありますが、この使い方は古語としては正しく、現在では不適切だと考えられているようです。

「立派(りっぱ)」

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「立派」は「非常に素晴らしいまたは優れているさま」「堂々としているさま」を表し、以下のように使用することができます。

「彼は30年ローンで立派な邸宅を建てた」

「叱責の矢面に立ち、部下をかばう課長の姿は立派だった」

「世界を股にかけて仕事をする立派な父親に憧れる」

「感心(かんしん)」

「感心」は「すぐれたものや行為に心を動かされること」「すぐれているとして褒められるべきさま」を表し、以下のように使用することができます。

「スピーチでの彼の堂々たる発表に感心する」

「彼は勉学を疎かにせず生活費や学費も自ら稼ぐ感心な青年だ」

「自分の行動に責任を持つ男性に感心する」

「神妙(しんみょう)」

「神妙」は「心がけや行いが優れていること」「態度がおとなしく、素直なこと」を表し、以下のように使用することができます。

「彼の神妙な心がけには日々感心している」

「もう進路を決めているとは神妙な心がけだ」

「当時の彼の振る舞いは非常に感じが悪いものだったが、現在の神妙な態度には安心している」

「健気」は他の類義語と違い弱者が困難に立ち向かうさまを表す時に使う

以上、「健気」の意味と語源、使い方、類義語についてまとめました。

この言葉は「心がけがしっかりしていること」を表し、特に力の弱い人が困難に立ち向かうという状況において用います

また、「健気」は「ほかとは違う、すぐれている」を意味する古語の「異(け)なり」に由来し、これが「けなり気(げ)」と変化、そして短縮したことで「けなげ」になったとのこと。

類義語には「殊勝」「奇特」「立派」「感心」「神妙」といったものがありますが、これらの語は共通に、「弱者が困難に立ち向かっていくさま」という意味を含みません

そのため、こういった意味を表したい時は「健気」を使い、「行為や心がけが立派なこと、優れていること」を表す時は「殊勝」「奇特」「立派」「感心」「神妙」を使うと良いでしょう。

また、このほか、「立派」には「堂々としているさま」「感心」には「優れたものや行為に心を動かされること」といった異なる意味もあるので、勘違いされることのないよう、使用する文脈には気をつけましょう。

それぞれ同じような意味がありますが違った使い方をするため、場面に応じて適度に使い分けることができます。

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KHajime