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「野暮」の意味と使い方・例文・類義語・対義語は?現役記者がサクッと解説!

「野暮」(読み方:「やぼ」)という言葉は、「野暮な~」「野暮ったい~」といった形でよく用いられています。

会話などにおいて比較的よく使われる語ではありますが、この言葉は具体的にどのようなことを表しているのか、また似た意味のある「無粋」「粗野」という語とはどのような違いがあるのか、その対義語にはどのような語があるのか、中には疑問が生じることもあるかもしれません。

そこで、ここでは「野暮」の意味と使い方、また類義語や対義語について、科学・技術系記事の執筆を中心に活躍する筆者が説明していきます。

「野暮」の意味と使い方・例文

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それでは、始めに「野暮」の意味と使い方を見ていきましょう。

「野暮」の意味は?

まず、「野暮」には主に「世情に通じず、人情の機微が分からないこと」「洗練されていないこと」といった意味があり、「世の中の事情に精通しておらず、人の感情における微妙な趣が分からないこと」「粋でない、垢抜けていないこと」を表す語となっています。

「野暮」は元々、「遊里の事情に疎いこと、またそのような人」を意味していましたが、その意味が転じることで上記の現在の意味を表すようになったそうです。

また「野暮」の正確な語源は未詳とされており、その漢字も本来の意味とは関係のない当て字であるとされています。

「野暮」の使い方は?

次に、「野暮」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように使用できます。

「野暮を承知で言うが、彼はやめておいたほうがいい」

「彼は着るものに無頓着で、いつも野暮ったい格好をしている」

「映画の結末を教えるなんていう野暮なことはしないでくれ」

「何かと余計な揚げ足を取る野暮の言うことは聞いてられない」

「すまないが、ちょっと野暮用で出てくる」

「僕はあの時、どうしてあんなに野暮天だったのか」

ちなみに、「野暮用」とは「仕事の用事(遊びなどの粋なことではない用事)」「つまらない用事」を表す派生語で、外出する時にその用事の内容を曖昧にして言う場合に使用できます。

また、「野暮天」とは「きわめて野暮なこと、またそのような人」を意味する派生語で、「野暮」の語尾に程度が高いことを表す「天」が付加された言葉です。

「野暮」の類義語

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次は、「野暮」の類義語について見ていきましょう。まず、「野暮」と似た意味のある語には、たとえば以下のようなものが挙げられます。

「無粋/不粋(ぶすい)」:人情に疎いこと(特に男女間の機微が分からないこと)、風情が分からないこと。

「粗野(そや)」:荒々しく洗練されていないこと。

「野暮」と「無粋」の違いは?

それでは、「野暮」と「無粋」はどのように違うのでしょうか。使い方を比較すると以下のようになります。

「無粋」:「頻繁に電話をしてきてデートの邪魔をする無粋な友人に腹を立てる」(頻繁に電話をしてきてデートを邪魔する男女の機微が分からない友人に腹を立てる)

「野暮」:「一流の仕事をする職人に向かって、直接褒め言葉を並べるはかえって野暮というものだ」(一流の仕事をする職人に向かって、直接褒め言葉を並べるのはかえって気が利かない振る舞いというものだ)

つまり、「無粋」は主に「男女間における微妙な感情の様子が分からないこと」「野暮」は「人の心の機微が分からないこと」を表すというニュアンスの違いがあります。

「野暮」と「粗野」の違いは?

次は、「野暮」と「粗野」の違いを見ていきましょう。これらの語の使い方を比較すると以下のようになります。

「粗野」:「作法を解さない友人の粗野な振る舞いには辟易している」(作法を解さない友人の荒々しく洗練されていない振る舞いには辟易している)

「野暮」:「今回のような野暮な振る舞いをする客ではなかった」(今回のような垢抜けない、洗練されていない振る舞いをする客ではなかった)

このように、「粗野」には「洗練されていない」というだけではなく「荒々しい」という意味も含むので、場面に応じた使い分けが必要です。

また、上記の例文「それほど野暮な振る舞いをする客ではなかった」は、「それほど人情の機微が分からないような振る舞いをする客ではなかった」という解釈でも意味が通るという点で「野暮」と「粗野」は異なります。

「野暮」の対義語

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「野暮」には「粋でない、洗練されていない、垢抜けていないこと」という意味がありますので、「粋」「洗練された」「垢抜けた」を対義語として挙げることができます。

「粋(いき)」:気質や態度、身なりなどが垢抜けていて、自然な色気があること。人情の機微、特に男女関係についてよく理解していること。

「洗練された」:優雅で品位が高いさま。

「垢抜けた(あかぬけた)」:姿や芸などがすっきりと洗練されている、しろうとっぽさがないさま。

「野暮」は「無粋」「粗野」で使い分けや言い換えができる

以上、「野暮」の意味と使い方、類義語、対義語についてまとめました。

この言葉は「人情の機微に通じていないこと」「洗練されていないこと」といった意味があり、気が利かないことや容姿などが洗練されていない様子などについて述べる場合に用います。

「無粋」にも同じような意味がありますが、この場合は主に男女間の微妙な感情が分からないことや、物事の風流な趣が分からないことを表すことから、男女間のことや風流な趣について述べる時は「無粋」、世情・人情の機微や洗練さを述べる時は「野暮」と使い分けるのが良いでしょう。

また「粗野」は「荒々しく洗練されていないこと」を表しており、その意味は「野暮」に包括されていると考えても良いでしょう。ただし、「野暮」にはない意味である「荒々しく」を含むので、その使い分けや言い換えには注意しましょう。

そして「野暮」には、その意味を反対にした「粋」「洗練された」「垢抜けた」という対義語があります。

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KHajime