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「存外」の意味と使い方・例文・類義語は?現役記者がサクッと解説!

「存外」(読み方:「ぞんがい」)という言葉は、「存外の~」「存外~だ」などの形でよく用いられています。

比較的堅めの表現で会話において頻繁に用いる類の語ではないため、たとえば具体的にどのようなことを表す語なのか、また似た意味のある「案外」「意外」「殊の外」という語とはどのような違いがあるのか、中には疑問に思うこともあるかもしれません。

そこで、ここでは「存外」の意味と使い方、また類義語である「案外」「意外」「殊の外」との違いについて、科学・技術系記事の執筆を中心に活躍する筆者が説明していきます。

「存外」の意味と使い方・例文

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それでは、始めに「存外」の意味と使い方を見ていきましょう。

「存外」の意味は?

まず、「存外」には「物事の程度などが予想と違っていること」といった意味があり、主に「前もって想像していたことと実際に起こった物事の程度(優劣・高低など)が違っていること」を表す語となっています。

「存外」は昔、上記のほか「非常識なふるまいをすることやそのさま」を意味する場合もありましたが、現在はこの意味で使われることはほとんどありません。

「存外」の使い方は?

次に、「存外」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いることができます。

「地域情報誌への求人掲載は存外の成果を上げた」

「その広告の反響は存外大きく、掲載後製品についての問い合わせが殺到している」

「彼が入院したと聞き、慌てて見舞いに行ってみると存外元気そうだった」

「その試験の結果は存外に良好だった」

「自分のことを知らないとは存外だ」

上記のように「存外」は、「存外の成果」のように名詞や「存外大きく」「存外に良好」などのように副詞として使われ、また最近では見られませんが「存外だ」のような形容動詞としての用法もあります。

「存外」は会話の中で使われることはほとんどなく、また書き言葉で使う場合も堅さや仰々しさを感じるので、使う場面には注意が必要です。

「存外」の類義語は?

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次に「存外」の類義語や言い換え表現について見ていきましょう。まず、「存外」と似た意味のある語には、たとえば以下のようなものが挙げられます。

「案外」:予想と外れていること。

「意外」:前もって考えていたこととちがうこと。

「殊の外(ことのほか)」:予想と非常に違っていること。

「存外」と「案外」の違いは?

それでは、使い方を比較して「存外」と「案外」の違いを見ていきましょう。

「案外」:「周囲の話では簡単だということだったが、その試験は案外難しかった」(周囲の話では簡単ということだったが、その試験はあらかじめ予想していたものとは違って難しかった)

「存外」:「その資格試験は存外難易度が高かった」(その資格試験は、思っていたよりも難易度が高かった)

つまり、「案外」は「起こったことの結果が前もって予想していたことと一致しないこと」、そして「存外」は「物事の程度など(上記例文の場合であれば試験の難しさの度合い)が思っていたものと異なること」を表すというニュアンスの違いがあります。

「存外」と「意外」の違いは?

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次は、「存外」と「意外」の違いを見ていきます。

「意外」:「初めてボーリングをしてみたが意外と上手くいかなかった」(初めてボーリングをしてみたが上手にできると予想していたのにうまくできなかった)

「存外」:「ボーリングをしてみたが存外上手くいかなかった」(ボーリングをしてみたが思っていたよりも上手くいかなかった)

これも「案外」と同様に、「意外」では「予想とは違うこと」「存外」では「予想した程度の大小が異なること」を表すという違いがあります。そのため、「意外」はほぼ「案外」と同じ意味であると言えるでしょう。

「存外」と「殊の外」の違いは?

それでは、「存外」と「殊の外」はどのように違うのでしょうか。

「殊の外」:「そのプロジェクトを完成させるのは殊の外大変だった」(そのプロジェクトを完成させるのは前もって考えていたよりも非常に大変だった)

「存外」:「そのプロジェクトを完成させるのは存外大変だった」(そのプロジェクトを完成させるのは前もって考えていたよりも大変だった)

「殊の外」も「存外」も共通に「物事の程度などが予想と違うこと」を意味していますが、その程度の具合が異なり「殊の外」では大いに異なり、「存外」ではどの程度かは述べていないが異なるというようなニュアンスの違いがあります。

「案外」と「意外」はほぼ同じ意味で「存外」と「殊の外」は程度の大小だけが違う

以上、「存外」の意味と使い方、類義語についてまとめました。

この言葉は「物事の程度などが予想と違っていること」を表し、主にあらかじめ予想していたことと実際に起こったことの程度が異なることについて述べる場合に、「存外難しかった」などの形で用います。ただし、会話の中で使われることはほとんどなく、また書き言葉でも仰々しく感じられるので、使用する場合には注意が必要です。

また、「案外」と「意外」は「予想と食い違うこと」を表し、たとえば簡単だと思っていたことが実際には難しかったなど、前もって思っていたことと実際の結果が一致しない場面について述べる時に用いることができます。

そして、「殊の外」は「物事の程度などが予想と大いに違っていること」を表し、予想した程度の大小を除いて「存外」とほぼ同じ場面で使うことができるでしょう。

それぞれ微妙な意味の違いがあるため、意識して使い分けると良いかと思います。

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