用語

「一喜一憂」の意味と使い方・例文・類義語・対義語は?現役ライターがサクッと解説!

「一喜一憂」(読み方:「いっきいちゆう」)という言葉は、「~に一喜一憂する」などの形で用いられる四字熟語です。

比較的よく使われる言葉ですが、「一喜一憂するな」など、どちらかというとあまり良い場面では使われない言葉かもしれません。しかし、誰もが一度は何かに「一喜一憂」したことがあるのではないでしょうか?この言葉の意味や類義語・対義語にはどのようなものがあるのか、どのような使い方をするのか、中には疑問が浮かぶことがあるかもしれません。

そこで、ここでは「一喜一憂」の意味と使い方や英訳、また類義語・対義語にあたる言葉について、「誰にでも分かる言葉で伝える」を心掛ける現役ライターが分かりやすく解説していきます。

「一喜一憂」の意味と使い方・例文・英訳

image by iStockphoto

それでは、以下に「一喜一憂」の意味と使い方、また英訳について説明します。

#1 「一喜一憂」の意味は?

まず、「一喜一憂」には以下のような意味があります。

情勢の変化につれて喜んだり心配したりすること。

出典:明鏡国語辞典「一喜一憂」

つまり、「変化しているある物事のその時々の状況やなりゆきの変化に喜んだり心配したりすること」を表す言葉となっています。「落ち着きなさい」という意味で「一喜一憂するな」という使われ方をすることがありますが、感情が揺れ動き、物事に振り回されているような心の状態であることが分かりますね。物事に対し、喜んだり心配したりすることは悪いことではないですが、「一喜一憂」ばかりしていると大事な物事の本質を見落としてしまいそうです。

#2 「一喜一憂」の使い方・例文

次に、「一喜一憂」の使い方を例文を使って見ていきましょう。

この言葉は、たとえば以下のように用いることができます。

「彼の優勝がかかった試合を見守りながら、そのなりゆきに彼女は一喜一憂していた」
「その時、選挙事務所では皆が固唾を呑んで開票状況を見守り、数字に一喜一憂していた」
「彼は中々就職先が決まらず、最近は選考結果に一喜一憂する日々を送っている」
「彼の態度に一喜一憂する彼女の姿は、危なげながらどこか可愛らしくも見えた」

「一喜一憂」とは、物事や状況の変化に、喜んだり心配して揺れ動いている感情の状態のことを指し、「~に一喜一憂する」などの形で用いることができます。物事に振り回されている印象を与える言葉なので、良い表現として使われることはあまりないようです。

#3 「一喜一憂」を英訳すると?

次に、「一喜一憂」の英訳を見ていきましょう。「一喜一憂」は以下のように英訳することができます。
●an emotional roller coaster
ジェットコースターのように、感情が目まぐるしく揺れ動いていることを表す表現です。
●waver between hope and despair
「waver」は「揺れる」、「hope and despair」は「希望と絶望」を指すことから、この表現は希望と絶望の間で揺れている、という表現になります。
英語で表現すると、「一喜一憂」という言葉がどういう意味なのか、とても分かりやすいですね。

類義語・対義語

image by iStockphoto

では次に、「一喜一憂」の類義語・対義語について見ていきましょう。

この言葉に近い意味、反対の意味を表す言葉には以下のようなものが挙げられます。

#4 悲喜交交(ひきこもごも)

まず、「一喜一憂」の類義語は、「悲喜交交」です。「悲喜交交」の意味は以下のようになります。

悲しみと喜びをかわるがわる味わうこと。または、悲しみと喜びとが入り交じること。

出典:精選版 日本国語大辞典「ひきこもごも」

この言葉は、「ある人が悲しみと喜びを同時に、もしくは交互に経験すること」を意味しています。「悲喜交交」の漢字を見ると、すぐに意味が分かる四字熟語ですね。「一喜一憂」と同じような意味を持つ言葉ですが、「悲喜交交」は複雑な心境を、「一喜一憂」は落ち着きのない心境・さまを表しており、微妙にニュアンスが異なるようです。この言葉は、以下のように用いることができます。

「その小説には主婦の子育てにおける悲喜交交が軽妙な文章で描かれている」
「サラリーマン生活を続けていると、ボーナスや昇給もあれば転勤や異動など悲喜交交ある」
「昨年は祖父の他界と娘の誕生に恵まれた、悲喜こもごもの一年だった」

「一喜一憂」と「悲喜交交」は、同じような意味をもつ類義語ですが、使う時には微妙にニュアンスが異なります。「一喜一憂」は感情に振り回され、落ち着きのない場合に、「悲喜交交」は感情が入り乱れて複雑な心境を表す場合に用いられることが多いです。

#5 泰然自若(たいぜんじじゃく)

次に、「一喜一憂」の対義語を見ていきましょう。この対義語は、「泰然自若」です。「泰然自若」の意味は以下のようになります。

落ち着いて物事に動じないさま。

出典:精選版 日本国語大辞典「泰然自若」

この言葉は、「直面した物事に動揺したり慌てたりしない様子」を表しています。「泰然」と「自若」の2つの言葉が語源となった四字熟語です。もともと「泰然」には落ち着いている・どっしりと構えている、という意味があり、「自若」にも物事に慌てない、動じない、という意味があります。この言葉を用いた例文を見ていきましょう。

「試合は一転して劣勢となったが、監督は泰然自若とした態度のままチームに指示を与えた」
「そのニュースに場内がざわめく中で、彼は一人泰然自若として佇んでいた」
「取引先からの急な要求に、先輩はいつも泰然自若として対応する」

落ち着きのないさまから、あまり良い場面では用いられることの少ない「一喜一憂」に対し、例文のように、どっしりと構えて落ち着いたさまを表した「泰然自若」は褒め言葉として用いられることが多いです。その人の性格や人間性が表れているような言葉ですね。

「一喜一憂」を使い分けよう

以上、「一喜一憂」の意味と使い方、類義語・対義語についてまとめました。

この言葉は、「ある物事の状況が変化するごとに喜んだり心配したりすること」を表し、変化している状況に対してその時々のなりゆきに喜んだり心配したりと気持ちが落ち着かない状態について述べる場合に用います。

この言葉の対義語は、「泰然自若」であり、物事に動じない・落ち着いているという意味です。
また類義語としては、悲しみと喜びを交互もしくは次々に経験することを表す「悲喜交交」があります。同じように感情を表す四字熟語ですが、それぞれ微妙に違った場面に用いるため、状況に応じて使い分けていきましょう。

物事に対し「一喜一憂」ばかりしていると、一番大事なことを見落としてしまいそうです。物事の本質をしっかり見ることができるように、落ち着き、心にも余裕を持って過ごしていきたいですね。

Share:
tanpopo409