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「あでやか」の意味と使い方・例文・「つややか」との違いは?現役ライターがサクッと解説

「あでやか」(漢字:「艶やか」)という言葉は、「あでやかな~」「あでやかに~する」などの形でよく用いられています。

女性の美しさについていう場合に使われる言葉ですが、具体的にはどのようなことを表すのか、また同じ字の「つややか(艶やか)」という語とはどのような違いがあるのか、疑問を抱くことがあるかもしれません。

そこで、ここでは「あでやか」の意味と使い方、また「つややか」との違いなどについて、翻訳経験のある現役ライターの筆者が説明していきます。

「あでやか」の意味と使い方・例文・「つややか」との違い

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それでは、「あでやか」の意味と使い方、また「つややか」との違いなどについて説明します。

「あでやか」の意味は?

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まず、「あでやか」には以下のような意味があります。

容姿・しぐさや花などがなまめかしく美しいさま。

出典:明鏡国語辞典(発行所 株式会社大修館書店)「艶やか」

つまり「あでやか」とは、「女性の容姿や動作などが色っぽく美しい様子」を表す語のことです。

「あでやか」は、「上品」「優雅」を表す「貴やか(あてやか)」が変化したものであるといわれています。

女性の色っぽい美しさを表現する言葉ではありますが、色気があるだけでなく上品さを持ち合わせている状態です。

「あでやか」の使い方・例文

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では次に、「あでやか」の使い方を例文を使って見ていきましょう。

この言葉は、たとえば以下のように用いることができます。

「日本舞踊の舞台であでやかに舞う女性たちの美しさに感銘を受け、伝統芸能の素晴らしさを実感する」

「しっとりとした着物姿でやって来た彼女のあでやかな立ち姿に思わず目を見張る」

「日本舞踊の心得があるという彼女には、さりげない所作からもあでやかさが滲み出ているように感じた」

「訪問着をまとった彼女のあでやかさに場の雰囲気は一気に華やいだ」

「つややか」との違い

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「あでやか」は漢字で書くと「艶やか」ですが、同じ漢字で違う読み方に「つややか」という言葉があります。

「あでやか」と「つややか」の違いは、どこにあるのでしょうか。

まず、「つややか」の意味から見ていきましょう。

 

光沢があってうつくしいさま。

出典:明鏡国語辞典(発行所 株式会社大修館書店)「艶やか」

「つややか」は、「つやがあって美しいさま」を表す言葉で、「つややかな黒髪」「つややかな肌」のような使い方をします。

では、この「つややか」と「あでやか」の使い方を比べてみましょう。

「つややか」:「黒くつややかな髪にすっきりと整った目鼻立ちの彼女はさながら日本人形のようだった」(黒く美しいつやのある髪にすっきりと整った目鼻立ちの彼女はさながら日本人形のようだった)


「あでやか」:「カクテルドレスとあでやかなメイクに彩られた彼女は見違えるほど美しかった」(カクテルドレスと色っぽいメイクに彩られた彼女は見違えるほど美しかった)

つまり、「つややか」は「表面につやがあって美しい様子」、「あでやか」は「(容姿などが)色っぽく美しい様子」を表すというニュアンスの違いがあります。

「あでやか」の類義語

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では、「あでやか」の類語にはどのようなものがあるのでしょうか。

「妖艶」

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「妖艶(ようえん)」とは、次のような意味を持つ言葉です。

あやしいほどになまめかしく美しいこと。また、そのさま。

出典:小学館「妖艶/妖婉」

「妖艶」は「あやしいほどになまめかしく、美しいこと」を表す言葉で、「妖しい(あやしい)」とは、男性を惑わすような美しさのことです。

「花魁の姿をしたそのモデルは、妖艶な雰囲気を漂わせていた」

のように使います。

「婀娜」

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「婀娜(あだ)」が持つ意味は、次の通りです。

1 女性の色っぽくなまめかしいさま。
2 美しくたおやかなさま。

出典:小学館「婀娜」

「婀娜」の「婀」「娜」は、ともに「しなやか」「たおやか」の意味を持ち、「婀娜」で「色っぽくなまめかしいさま」を表す言葉となります。

「婀娜」は、「通」や「粋」などと同じく、江戸末期の美意識を表す言葉のひとつです。

「君の浴衣姿、婀娜っぽいね」などの使い方をします。

「あでやか」の対義語

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「あでやか」の反対の意味を持つ言葉には、どのようなものがあるのでしょうか。

「あでやか」を「色っぽい」と捉えるのであれば、対義語は「清らかで美しいさま」を表す「清楚(せいそ)」となるでしょう。

また、「あでやか」を「華やか」と捉えた場合には、「控えめ」を表す「地味」の言葉が対義語にあたります。

「あでやか」の関連語

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「あでやか」の関連語にはさまざまなものがあります。その中からいくつか紹介していきましょう。

「艶姿」

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「艶姿(あですがた、えんし)」は、「女性のなまめかしい姿」を表し、華やかなドレスや和服姿などに対して使われる言葉です。

「彼女は豪華な振袖をまとった艶姿を皆の前で披露した」という使い方をします。

「艶書」

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「艶書(えんしょ)」とは、「恋文」「ラブレター」のことです。現在では「恋文」さえも古めかしい言葉となりましたが、「艶書」はより古風な表現となります。

「艶然」

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「艶然(えんぜん)」「嫣然」とは「にっこりと色っぽく笑うさま」を表す言葉で、「艶然と微笑む」といった形で使われます。

 

「艶聞」

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「艶聞(えんぶん)」とは、「男女の間の色めいたうわさ」「色恋沙汰」を表す言葉です。

「艶聞が流れる」「艶聞の絶えない人」のような使い方をします。

「あでやか」の英語表現

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「あでやか」を英語で表現すると、「fascinating(魅惑的な)」「charming(魅力的な)」「bewitching(妖艶な)」などになります。

「a fascinating woman」は「妖艶な女性」「魅惑的な女性」という意味です。

「あでやか」は上品な色気を持つ言葉

以上、「あでやか」の意味と使い方、「つややか」との違いや類語などについてまとめました。

「あでやか」は「女性の容姿やしぐさなどがなまめかしく美しい様子」を表し、男性の気を引くような魅力のある美しい女性について述べる場合などに「あでやかな~」といった形で使われる言葉です。

また「つややか」は「表面につやがあって美しい様子」を表し、女性の髪や肌などに潤いがありつやつやとして美しい様子を表現する場合などに用いることができます。

どちらも女性の外見的な美しさを表す場合に使うことができる言葉ですが、「美しさ」の種類が異なりますので、そのときの状況に応じて使い分けましょう。

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konomianko