用語

「核心」の意味と使い方・例文・「確信」との違い・類義語は?現役記者がサクッと解説!

「核心」(読み方:「かくしん」)という言葉は、「~の核心を衝く」「~の核心に迫る」などの形でよく用いられています。

しかしながら、具体的にはどのようなことを表す語なのか、また混同されやすい「確信」という語とはどのような違いがあるのか、中には疑問が浮かぶこともあるかもしれません。

そこで、ここでは「核心」の意味と使い方、また「確信」との違い、そして類義語について、科学・技術系記事の執筆を中心に活躍する筆者が解説していきます。

「核心」の意味と使い方・例文・「確信」との違い

image by iStockphoto

それでは、始めに「核心」の意味と使い方、また「確信」との違いを説明します。

「核心」の意味は?

まず、「核心」には以下のような意味があります。

物事の中心となる大切な部分

出典:明鏡国語辞典(発行所 株式会社大修館書店)「核心」

つまり、「物事の核となる重要な部分、本質を成している大切な部分」を表す語となっています。

「核心」の使い方は?

次に、「核心」の使い方を例文を使って見ていきましょう。

この言葉は、たとえば以下のように用いることができます。

「その番組は、現代の過疎社会の核心に迫るという主旨のドキュメンタリーで、人口流出が及ぼす影響やその要因となることについて、綿密な取材を基に構成されていた」

「試行錯誤を繰り返し、紆余曲折を経て今の地位を築いたという彼のアドバイスは、至って核心を衝いたものだった」

「子どもとの間に信頼関係が成り立っていないと、親は子どもの考えていることや心理の核心に触れることができず、いざ子どもに問題行動が生じるとオロオロと慌てるばかりだ」

「ただ勉強することに意味はなく、それによって何かを成し遂げることに学ぶことの核心がある」

「その事実は事件の核心に関係しているにも関わらず、新聞には発表されていなかった」

「問題の核心は博士がいったい何をやろうとしているか、というところにあった」

「理想的な教育の核心は、教育とはまずなによりも先に個人のものであるということだ」

「私はひょっとして、何かの事件の核心に近いところに知らずに触れてしまっていたのではないだろうか」

「核心」と「確信」の違いは?

それでは、次は「核心」と同じ読みを持つ「確信」との違いについて見ていきましょう。

まず、「確信」には以下の意味があります。

たしかににそうなるとかたく信じること。また、その心。

明鏡国語辞典(発行所 株式会社大修館書店)「確信」

そして、これらの語と「核心」の使い方を比較すると以下のようになります。

「確信」:「綿密な調査の実施と計画の策定によって成功を確信し、彼はその事業を立ち上げた」(綿密な調査の実施と計画の策定で、必ず成功すると信じて彼はその事業を立ち上げた)

「核心」:「彼の育児方針は緩いようだが、子どもの自主性や探究心を養うという目的がその核心にある」(彼の育児方針は緩いようだが、その重要な部分は子どもの自主性や探究心を養うという目的にある)

つまり、「確信」は「ある事が確かにそうなるということ、あることがそうであること固くを信じること」、「核心」は「物事の中心となる部分、物事の大切な部分」を表すという明確な違いがあります。

「核心」の類義語は?

image by iStockphoto

それでは、次は「核心」の類義語・類語である「中心」「核」「中核」について見ていきましょう。

まず、これらの語には以下の意味があります

「中心」:物事の集中する場所。物事の主要な所や物、人

「核」:物事の中心。核心

「中核」:物事の中心。重要な部分。核心。

「中心」の使い方は?「核心」との違いは?

それでは、次に「中心」の使い方、また「核心」との違いについて見ていきましょう。

この語は、たとえば以下のように用いることができます

「東京は日本の政治や文化の中心と言われ、世界的にも主要な都市として挙げられる」

「彼は何かと問題を起こすことから、自分のクラスではいつも話題の中心になっている」

「学生運動や労働運動の指導部、民主化運動の中心人物も逮捕された」

「浜田は、 島根県西部の中心都市であり、国や県の行政機関が多数立地している」

「中心」が「物事の主要な場所や物、人」を表す一方、「核心」は「物事の本質的な部分」を表すというニュアンスの違いがあります

なお、「中心」には、上記の意味のほか「(物理的、位置的に)真ん中、中央」という意味でも使われることがあるでしょう。

「核」の使い方は?「核心」との違いは?

それでは、次に「核」の使い方、また「核心」との違いについて見ていきましょう。

この語は、たとえば以下のように用いることができます。

「本著作は、クオリアと主観性という二つの概念を核として展開していくことになる」

「このプロフェクトでは、彼が核となって業務を遂行することとなる」

「テーマのない小説というものはありません。テーマはいつも核を持っています」

「思考を重ねていくと、ついには考えの核とも言うべきものが見られるようになった」

このように、「核」は、「中心」の「物事の主要な所や物、人」といった意味を含む一方、「核心」の「物事の本質的な部分」という意味でも使われます

「核」は上記の意味のほか、「地球の核」などのように「(球状の物の)中心部分」を表すときも使われ、この意味では「中心」が主に「(球状の物の)中心一点」を表すのに対し、「核」では中心部分に厚みを想定することが多いようです。

「中核」の使い方は?「核心」との違いは?

image by iStockphoto

それでは、次に「中核」の使い方、また「核心」との違いについて見ていきましょう。

この語は、たとえば以下のように用いることができます。

「デトロイトは第二次世界大戦後、市の中核部より外側の郊外地域に住宅が開発された」

「尼崎市は、兵庫県下第4位の規模の人口を有しており、中核市の指定を受けている」

「ハードディスク等の記憶装置はコンピュータの中核機能の1つである情報の記憶を行う」

「中核都市とは都市圏または生活圏の核となる機能を備えた都市、あるいは、行政区域内にある業務地区のことをいう」

「中核」も「核」と同様、「中心」の「物事の主要な所や物、人」、「核心」の「物事の本質的な部分」という両方の意味で使われます

また、「核心」と比較すると、「中核」では「(いくつかある)物事の重要な部分(の一つ)」。そして、「核心」では「物事の(最も)重要な部分」を表すというニュアンスの違いがあります。

「核心」は「物事の本質」を表し、「確信」とは明確に異なる

以上、「核心」の意味と使い方、「確信」との違いや類義語についてまとめました。

この言葉は「物事の中心となる大切な部分」をいい、ある物事の根本にある重要な部分について述べる場合に「核心を衝く」「核心に迫る」といった形で用いられています。

また、同じ読み方をする「確信」は「あることが確かにそうなると固く信じて疑わないこと」を言いますが、意味は明確に異なるので、適切な場面で使い分けることが必要です。

一方、「核心」の類義語として「中心」「核」「中核」を挙げましたが、「中心」は「物事の主要な場所や物、人」という意味を持つ一方、「核」「中核」は「核心」という意味でも使われます

しかし、それぞれの語には微妙なニュアンスの違いがあるので、使い分けには注意が必要です。

Share:
KHajime