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「普段」の意味と使い方・例文・「いつも」「日頃」との違い。日本文学専攻の現役ライターがサクッと解説!

「普段」(読み方:「ふだん」)という言葉は、「普段の生活」「普段から~する」などの形でよく用いられています。

人と話している時や文章を書く時など、あらゆる場面でよく使われている言葉ではありますが、近い意味のある「いつも」「日頃」といった語とは具体的にどのような違いがあるのか、中には疑問を抱くことがあるかもしれません。

そこで、ここでは「日本語」が好きすぎて「言葉」をひたすら研究していた筆者が、「普段」の意味と使い方、「普段」「いつも」「日頃」の違いを説明していきます。

「普段」の意味と使い方・例文・「いつも」「日頃」との違い

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それでは、「普段」の意味と使い方、また「いつも」「日頃」との違いを説明していきます。

「普段」の意味は?

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そもそも、「普段」とは一体、どのような言葉なのでしょうか。会話や文章の中でも、至極当たり前のように使ってしまうため、あまり「普段」という言葉の意味を意識したことがないと思います。

そこでまずは、そもそも「普段」という言葉はどのように定義されているのか見ていきましょう。「普段」という言葉を辞書で引くと、下記のように定義されていることがわかります。

つねひごろ。平生(へいぜい)。

出典:明鏡国語辞典(発行所 株式会社大修館書店)「不断・普段」

つまり、「普段」とは「いつも、日常、普通の状態」のことを表す語であると定義されていることがわかります。

「平生」という言葉の方が馴染みがないかもしれませんが、読んで字のごとく「平に生きること」です。

水平線のように、終わりと始まりがなく、延々と続いている状態をイメージしてもらうと、より「普段」という言葉の感覚をつかむことができるかと思います。

「普段」の使い方や例文は?

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「普段」という言葉の定義は「普通の状態を指す」ということがわかったところで、「では、どのように使うのが正しいのだろうか」と疑問に思った人もいるかと思います。意味がわかっても、具体例を知ることができないと、言葉は正しく使うことができません。

そこで次は、「普段」という言葉の例文を見ていきましょう。
・「彼は終始笑顔だったが口数は少なく、どこか心ここにあらずのような普段とは違った雰囲気に違和感を覚えた」

 ・「彼は試験になると緊張してなかなか普段の力を発揮することができなかった」

 ・「健康状態は普段の生活ぶりが物をいうものだ。不摂生な生活は改めたほうが良い」

 ・「彼は普段よく喋るほうではないが、酒を飲むとやけに饒舌になる」

「普段」「いつも」「日頃」の違いは?

例文の通り、「普段」という言葉には「常にその状態が続いている、当たり前のことになっている」という意味が含まれています。そのため、「ずっと続いている事柄や事象」については「普段」を用いるのが適切です。

前の項目で「水平線」を例に出しましたが、水平線も途切れなく続いています。途切れることなく続いているものに対しては「普段」を用いるように意識しましょう。

では、「普段」と似たような意味合いを持つように感じる「いつも」や「日頃」という言葉は、「普段」と何が違うのでしょうか。

それを知るためには、「いつも」や「日頃」という言葉の意味を、しっかりと確認する必要があります。そこで、「いつも」や「日頃」の意味を確認していきましょう。

「いつも」や「日頃」を辞書で引くと、下記のように記されています。

「いつも」の意味は?

時と場合にかかわらず(または、ある条件の下で)、常に物事が成立するさま。いかなる時も。どういう場合も。

出典:明鏡国語辞典(発行所 株式会社大修館書店)「いつも(〈何時〉も)」

「日頃」の意味は?

・かなりの日数。幾日も。

・今日まで何日もの間。

・平生。普段。いつも。

出典:広辞苑 第6版(発行所 株式会社岩波書店)「日頃」

比べてみると、「普段」「いつも」「日頃」の意味の中には、必ず「時間」のニュアンスが含まれていることがわかります。これらの違いを解くには、どうやら「時間」が鍵のようです。

そこで、「時間」に着目して「普段」「いつも」「日頃」の意味を比較してみましょう。下記に、それぞれの例文を記してみましたので、違いを探してみてください。

「いつも」:「彼は健康のために朝いつも同じ時間に起きるようにしている」(彼は健康のために朝常に同じ時間に起きる生活を続けている)

 「日頃」:「まとまった休暇を取って海外旅行に行き、日頃の疲れを癒やした」(まとまった休暇を取って海外旅行に行き、以前からの疲れを癒やした)

「普段」:「彼は仕事の効率アップを意識して、普段からデスク周りを整理整頓してきれいな状態で作業をするようにしている」(彼は仕事の効率アップを意識して、特別なことがなくても通常時からデスク周りを整理整頓してきれいな状態で作業をするようにしている)

違いはわかりましたか?

「いつも」の例文は「ある状態が続いているということ」ということ、「日頃」の例文は「以前からその状態(例文の場合は「疲れ」)が続いていること」という意味合いが含まれているのが特徴です。

「いつも」はどっしりと根付く感覚、「日頃」は積み重なっている感覚と考えると、言葉の違いが掴みやすくなるかもしれません。

つまり、「いつも」は「常に(ある状態が続くこと)」、「日頃」は「以前から、長らく」、「普段」は「(特別ではない)通常、普通の状態」を表すというニュアンスの違いがある、ということです。

「いつも」は明確な地点はわからなくても、「どこかしらにスタート地点がある状態」、「日頃」は「徐々に高さや量を増していく状態」になります。

例えるのであれば、「普段」のイメージが「水平線」だとすると、「いつも」は「山」、「日頃」は「積み木」のイメージです。

「山」には、境界線が曖昧でも「始まり」があり、「終わり」も有り得ます。対して「積み木」は、「最初はゼロだった状態があることが明確」というわけですね。

このように、「どの言葉を用いるのが正しいのか?」と判断に迷った場合は、「感覚」を「イメージ」してみることで、ニュアンスの違いがわかりやすくなります。

「普段」「いつも」「日頃」を使い分けて、「コミュニケーション上手」になりましょう!

今回は、「普段」の意味と使い方、「いつも」「日頃」との違いについて解説しました。

結論としては、

・「普段」は「当たり前のようにずっと続いている事柄や事象」

・「いつも」は「常にずっとそのような状態であること」

・「日頃」は「長らく、以前からそうであること」

に用いるのが適切である、とういう形になります。

それぞれニュアンスが異なるため、場面に応じて意識して使い分けると良さそうですね。

「言葉の使い分け」ができるようになると、人と話をする時や文章を書く時に、内容の本質を伝えやすくなります。そうすることによってコミュニケーション能力も向上し、周囲との関係が上手くいくようになったり、勉学や仕事が円滑に進むようになる可能性が高いです。

意識して「普段」「いつも」「日頃」という3つの言葉の使い分けをして、コミュニケーション上手になりましょう!

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