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「成り行き」の意味と使い方・例文・類義語は?現役ライターがサクッと解説!

「成り行き」という言葉は、「成り行き任せにする」「成り行きで~する」などの形でよく用いられています。

日常的によく使用する語ではありますが、具体的にはどのようなことを表しているのか、また他に近い意味の語にはどのようなものがあるのか、それらとは使い方にどんな違いがあるのか、中には疑問が浮かぶことがあるかもしれません。

そこで、ここでは「成り行き」の意味と使い方や類義語にあたる言葉について、大手企業での勤務後ライターとして数々の記事を編集・構成・執筆を手がけている筆者が説明していきます。


「成り行き」の意味と使い方・例文・類義語

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物事の経過を解説する場合に使用する「成り行き」という言葉ですが、「成行」と漢字表記することもあります。また、本来の意味や使い方を知ることで適切に使用することが可能です。日常生活の会話や文章の中で使い方を間違わないためにも、国語辞典を元にした「成り行き」という言葉の基本である意味と例文、使い方や類義語などを解説します。

成り行きの意味とは

普段の生活で何気なく使っている「成り行き」という言葉ですが、「成り行きに任せる」といった代表的な言葉があるように日常生活における仕事や一般的な活動において、物事の流れなどを説明する時に便利ですね。まずは辞書を元に「成り行き」の意味について確認してみましょう。

物事が自然に推移していくようすや過程。また、その結果。

出典:明鏡国語辞典(発行所 株式会社大修館書店)「成り行き」

 

 

つまり、「ある物事の状態が自然の流れで移り変わっていく様子や過程、その結果」を表す語となっています。

成り行きの使い方・例文

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物事の経過を説明する時に便利に使用できる「成り行き」ですが、この言葉の具体的な使い方を知っておきましょう。「成り行き」という言葉は、「成り行く」という言葉の連用形であり、名詞として使用します。また、言葉の末尾で使用する際は、終止系の「成り行く」という形での使用が可能です。「成り行き」を自然で適切に使用するために、その例文をご紹介します。以下の例文を参考にしてみてくださいね。

成り行きで飲み会の幹事を代理で引き受けることになり、あたふたと準備を進めた」

「彼は息子の不登校に対して、取り立てて何をするでもなく成り行きを見守ることにした」

「放任主義という訳ではないが、子育てにはある程度成り行き任せにすることが有効なこともある」

「医師の息子である彼が自身も医療の道に進むことになったのは自然の成り行きだった」

成り行きの類義語

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馴染みのある「成り行き」という言葉ですが、似通った意味を持つ類義語にも聞き覚えがあるのではないでしょうか。便利な言い回しが効く「成り行き」の類義語についてご紹介します。事の経過を説明するときや、事の経過による自分の意思を伝える時などには、これらの言葉を選択して使い分けることで、言葉による表現の幅を広く持つことができるのでおすすめです。

成り行きの類義語その1 顛末(てんまつ)

「事の顛末」という言葉を耳にしたことがある人もいるのではないでしょうか。「顛末」という漢字は、「顛」は頂上もしくは「頂き」を表し、そして「末」は「すえ」と読み、物事の先端部分を表します。このことから、「物事全体を指す言葉」ということがなんとなく理解できますね。「成り行き」は自然に任せるようなイメージがありますが、「顛末」はニュアンスが少し違ってきます。その詳しい意味と例文を見ていきましょう。

物事の初めから終わりまでの事情。事のいきさつ。

出典:明鏡国語辞典(発行所 株式会社大修館書店)「顛末」

つまり、「ある物事が起こった初めから終わりまでの事情、経過」のことをいい、以下のように用いることができます。

「倒れた彼女を心配して駆けつけた彼に事の顛末を説明した」

「彼は渋々ながらも離婚に至った顛末を語り始めた」

「事の顛末をひと通りお聞かせ下さい」

「この顛末は起るべくして起ったのかもしれない」

 

成り行きの類義語その2 雲行き(くもゆき)

「成り行き」や「顛末」の類義語である「雲行き」は、大自然の状況を表す言葉が転じて、日常生活でもよく用いられる言葉となっていますね。ポジティブな意味よりもネガティブな意味で使われやすい印象が強い言葉ですが、実際に言葉として使用するときはどのような使い方が適切なのでしょうか。「雲行き」の本来の意味と使い方を例文を元に確認してみましょう。

物事のなりゆき。形勢。

出典:明鏡国語辞典(発行所 株式会社大修館書店)「雲行き」

つまり、「ある物事の経過やその時々の状態、関係」をいい、たとえば以下のように用います。

「交渉は順調に進んでいたが、ここにきて雲行きが怪しくなってきた」

「その事件が起きてから、チームの雲行きは悪くなるばかりだった」

「会話の雲行きが良い方向に向かないと感じ、別の会話を始めた」

「成功に期待を寄せていたが、雲行きが陰ってきたので気持ちを落ち着けた」

成り行きの類義語その3 行き掛かり(いきがかり)

「成り行き」の類義語には「行き掛かり」という言葉も含まれます。「ゆきがかり」とも読むことができる言葉ですが、普段あまり耳にしない言葉ですね。使用する際には名詞として、また「行き掛かり上」「半ば行き掛かり」といった複合名詞としての使用も可能です。「行き掛かり」意味と使い方を知っておけば、物事の経過を含めて意思などを説明する時にも応用できますね。目的に沿った「行き掛かり」の使い方を知るためにも、その意味と例文をチェックしておきましょう。

いったん動き始めた物事の勢い。なりゆき。 これまでの事情。 行きがけ。 

出典:明鏡国語辞典(発行所 株式会社大修館書店)「行き掛け」

つまり、「起点から物事の経過や勢い、それ全体」を表す言葉であり、たとえば以下のように用います。

「これまでの行き掛かりは水に流しましょう」

「その時の行き掛かりで任務を請け負うしかありませんでした」

行き掛かり次第では、いろいろなことを考慮する必要がある」

「決断するかどうかは、行き掛かりによって代わります」

適切に「成り行き」を使いましょう

以上、「成り行き」の意味と使い方についてまとめました。

この言葉は「ある物事が自然に移り変わっていく過程や結果」をいい、自然のあるがままに進行する物事についていう場合に「成り行きに任せる」「成り行きを見守る」などの形で使用されます。

また近い意味の語には「顛末」「雲行き」といったものがありますが、「顛末」は「ある物事の初めから終わりまでの事情」をいい、たとえばある物事がどのようにしてその状態に至ったかを第三者に説明する場合に使用するのが適切です。

そして、「雲行き」は「物事の経過や形勢」をいい、たとえばある変化している物事のその時々の状態や2つの物事におけるその時々の関係についていう場合に「雲行きが怪しい」などの形で用いられています。

これらの語は近いニュアンスがあり、物事の過程についていう場合に使うことができますが、それぞれ異なる場面で用いることができるので、適度に使い分けることで表現の幅を広げられるでしょう。

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