用語

「あからさま」の意味と使い方・例文・類義語は?日本文学専攻の現役ライターがサクッと解説!

「あからさま」という言葉は、「あからさまにする」「あからさまな~」などの形でよく用いられています。

日頃の何気ない会話などを含めて使用されることも多い語ですが、具体的にはどのようなことを表すのか、また他に近い意味の語にはどのようなものがあるのか、中には疑問が浮かぶこともあるかもしれません。

そこで、ここでは「日本語が大好き」で「日本語」を研究してきた筆者が、「あからさま」の意味と使い方、類義語にあたる言葉について説明していきます。

「あからさま」の意味と使い方・例文・類義語

image by iStockphoto

それでは、以下に「あからさま」の意味と使い方、また類義語について説明します。

「あからさま」の意味は?

日常会話でも頻出する言葉である「あからさま」。

そもそもどのような意味を持つ言葉なのでしょうか。

なんとなく使っているけれど、具体的な意味を知らないという人もいるはずです。

そこで、この項目では改めて「あからさま」という言葉の意味を解説していきますね。

さて、「あからさま」を辞書で引くと、下のように記されています。

包み隠されたところがなく、はっきりと表に現れるさま。あらわ。おおっぴら。

出典:明鏡国語辞典(発行所 株式会社大修館書店)「あからさま」

つまり、「人に知られないようにと隠された部分がなく、外から簡単に分かるよう明確に現れている様子」を表す語となっています。

「あからさま」は、つまり「明らかな様」=「意図や意思がはっきりと伝わる様子」というわけです。

「あからさま」の使い方や例文は?

さて、「あからさま」という言葉の意味がわかったところで、具体的にどのように使ったら良いのか、例文を使って確認していきましょう。

具体例を知っていることで、より適切に言葉を使えるようになりますので、しっかり覚えておきたいですね。

「あからさま」という言葉は、以下のように用いることができます。

・「こちらの申し立てに対して、彼はあからさまに不服そうな表情を見せた」

・「あからさまな表現では角が立つため、遠回しな言い方をして誘いを断った」

・「その選手は自身のプライベートがあからさまになることを好まなかった」

・「担当者の話にそれだけの虚偽説明があったということならば、あからさまな詐欺行為だといえるだろう」

「あからさま」の類義語は?

image by iStockphoto

意外にも、何気なく使っている言葉の中にも、実は「あからさま」の類義語が多くあります。

そう言っても、普段はあまり意識しないことから、「そう言われても、類似語なんてなかなか思い浮かばない」という人も多いはずです。

次に、「あからさま」の類似語にはどのようなものがあるか見ていきましょう。

例えば、「あからさま」の類似語には、「露骨」「明け透け」といったものが挙げられます。

これらは、一体どのような意味を持つのでしょうか。

一つずつ解説していきたいと思います。

 

#1 「露骨」の意味や例文は?

「あからさま」の類似語の一つである「露骨」も、日常会話の中でよく聞く言葉であり、誰もが一度は使ったことがある言葉なのではないでしょうか。

しかし、改めて「露骨」の意味を問われても、なかなか答えにくいものです。

そこで、この項目では「露骨」の意味を確認していきましょう。

「露骨」を辞書で引くと、下記のように記されています。

感情・欲望。意図などを隠さずに表し出すさま。あらわであること。むきだし。

出典:広辞苑 第6版(発行所 株式会社岩波書店)「露骨」

#2 「露骨」の例文はどんなもの?

次に、「露骨」という言葉の例文にはどのようなものがあるか見ていきましょう。

具体例を知っていると、より適切に言葉の感覚が掴めるようになります。

しっかりと確認していきましょう。

・「友人を急に訪ねて泊めてほしいと頼んだら露骨に嫌な顔をされた」

・「彼は相手チームに対して露骨にライバル心を顕(あらわ)にした」

つまり、「露骨」「感情などを隠さないで表に出す様子」を指します。

「あからさま」と使い分けが難しい言葉ではありますが、「あからさま」よりも「感情」に沿った言葉と捉えるとわかりやすいでしょう。

例えば、「あからさま」の例文の一つである「こちらの申し立てに対して、彼はあからさまに不服そうな表情を見せた」は、「不服」という感情に沿った文章ですので、「こちらの申し立てに対して、彼は露骨に不服そうな表情を見せた」と言い換えられます。

しかし、同じく「あからさま」の例文の一つである「担当者の話にそれだけの虚偽説明があったということならば、あからさまな詐欺行為だといえるだろう」という文章を「担当者の話にそれだけの虚偽説明があったということならば、露骨な詐欺行為だといえるだろう」に言い換えると、意味は伝わるものの、『あからさま』の方が馴染むような気がするのではないでしょうか。

このことから、「あからさま」は行為にも感情にも使える言葉、「露骨」は感情に使う方がしっくりくることがわかります。

#3 「明け透け」の意味は?

さて、もう一つ、「あからさま」の類似語である「明け透け」についても見ていきましょう。

「明け透け」も日常会話でよく使われる言葉ですが、あまり意識して使い分けをしている人は多くないと思います。

正確にどのような意味かを問われても、なかなか説明が難しいのではないでしょうか。

そこで、改めて「明け透け」の意味を調べてみました。

「明け透け」を辞書で引くと、以下のように記されています。

態度や言動がはっきりしているが、慎み深さを欠くこと。露骨。赤裸々(せきらら)。

出典:明鏡国語辞典(発行所 株式会社大修館書店)「明け透け」

つまり、「明け透け」は「態度や言動に曖昧なところがなくはっきりとしているが、振る舞いに遠慮や控えめさが欠けること」であると言えます。

先に挙げた「あからさま」や「露骨」とは、ややニュアンスが違う印象ですね。

「あからさま」や「露骨」よりも、さらに大胆さを表す言葉のように感じるのではないでしょうか。

#4 「明け透け」の例文は?

「明け透け」の意味がわかったところで、次は「明け透け」を使った例文を見ていきましょう。

「明け透け」の具体例は、下記のようなものになります。

・「彼は所構わず明け透けにずけずけと物を言うので、見ているほうが冷や冷やする」

・「彼は若者にありがちな明け透けな話し方をするため、あまり好感が持てない」

例文を見てわかる通り、「明け透け」は「あからさま」や「露骨」よりも、ややネガティブな事柄に対して使われることが多い言葉である印象です。

「あからさま」や「露骨」もネガティブな意味で使われますが、「あからさまに嬉しそうな顔をした」「美しさを露骨に感じた」と言ったように、ポジティブな語句と合わせて使われる場合も多く見られます。とは言え、「露骨」も「あからさま」よりネガティブな印象の語句と使われることが多いため、ポジティブ度で言えば「あからさま>露骨>明け透け」といったところでしょうか。

これは「明け透け」という言葉に「慎み深さを隠す」=「遠慮がない(ズカズカと踏み込んでいく)」というような、もともとネガティブな意味合いが隠されていることに起因するかもしれませんね。

このように、「言葉に隠された意味合い」を紐解いていくと、より言葉の正しい使い方が身につきやすいと思います。

また、「明け透け」は主に「振る舞い」に対して使われる語句です。ネガティブな行為の場合は「明け透け」を用いるのが適切であると覚えておきましょう。

「あからさま」や類似語のニュアンスを理解して、適切に使えるようになりましょう!

今回は、「あからさま」の意味と使い方、類義語である「露骨」と「明け透け」についてまとめました。

「あからさま」という言葉は「包み隠されたところがなく明確に表に現れる様子」をいい、人のありのままの物言いや行為などについていう場合に「あからさまに言う」「あからさまに~する」などの形で用いることが多いです。

また、類義語には「露骨」「明け透け」といったものが挙げられますが、「露骨」「感情などを隠さずにそのまま表に出す様子についていう」場合(殆どは「本来であれば表に出さないことが望ましい感情」に用いることが多いが、稀にポジティブな言葉にも使われる)、「明け透け」「態度に曖昧さがなくはっきりとしているけれど分別に欠けるような振る舞いについていう」場合に用います。

これらの語は、言動などがはっきりとしていることをいいますが、それぞれ異なるニュアンスがあるため、適当な場面で使い分けることが重要です。

そのために、それぞれの意味をしっかり理解していきましょう。

Share:
shr0805