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「最早」の意味と使い方・例文・類義語は?日本文学専攻の現役ライターがサクッと解説!

「最早」(読み方:「もはや」)という言葉は、「最早これまで」などの形でよく用いられています。

「今となっては」「もう」といった意味でよく使われる語ですが、具体的にはどのようなことを表すのか、また他に近い意味の語にはどのようなものがあるのか、中には疑問を抱くこともあるかもしれません。

そこで、今回は日本語を学ぶのが大好きな筆者が、「最早」の意味と使い方、類義語にあたる言葉について説明していきたいと思います。

「最早」の意味と使い方・例文・類義語は?

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「最早」という言葉は、日常会話ではあまり口にしませんが、本やマンガ、アニメ、映画、ドラマなどでよく見たり聞いたりしますので、誰もが一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。

例えば、バトルマンガやアニメ、武士や侍を描いた本や映画などに出てくることが多いです。

しかし、意味を問われても明確に答えられる人は少ないと思います。

そこで、この項目では「最早」の意味や使い方、例文を確認していきましょう。

併せて類義語も紹介しますので、是非チェックしてくださいね。

「最早」の意味は?

そもそも、「最早」という言葉には、どのような意味があるのでしょうか。

本や映像で見たり聞いたりしたことはあっても、意味を深く考えたことがある人はなかなかいないと思います。

疑問に思ったので、早速辞書で「最早」を引いてみたところ、以下のように記されていました。

すでに終わっていることを今あらためて認める気持ちを表す。今となっては。もう。すでに。

出典:明鏡国語辞典(発行所 株式会社大修館書店)「最早」

この通り、「最早」「その時よりも前に物事が終わっていることを今更のように認める気持ちを表す」言葉として定義されています。

確かに、よく聞く「最早これまで」というセリフも、「既に負けている、或いは追い込まれている状態を今更ながら認める」という意味合いを持っていますよね。

このように、「どのような場面で用いられているか」を意識して考えてみることにより、言葉の持つ意味合いがわかりやすくなります。

「どのような意味だろう?」と疑問に感じたときは、そこから転じて「どのような場面で使うだろうか?」ということを考えてみてくださいね。

「最早」の使い方や例文は?

さて、「最早」の意味がわかったところで、次は「最早」の使い方を例文を使って見ていきます。

先ほど触れたように、「どのような場面で使われるか」ということを知ることで、言葉の意味を理解するスピードが格段に早くなるため、是非ここでしっかりと確認してみてください。

さて、「最早」という言葉は、たとえば以下のように用いることができます。
・「その製品はすでに生産が終了し、最早入手不可能だった」

・「会社員が安定している職業だという考え方は最早時代遅れといえそうだ」

・「その企業の倒産は最早時間の問題だった」

・「救急車が病院に着いた時には、最早手のつけようがない状態だった」

「最早」の類義語は?

さて、例文で「最早」の使い方をマスターしたところで、併せて「最早」の類義語も覚えていきましょう。

「最早」と似た意味のある語には、「既に」「今や」といったものが挙げられます。

この二つの言葉も、普段何気なく使う言葉です。しかし、当たり前に使っているがゆえに、改めて意味を考えることもありませんよね。

そこでこの項目では、改めて「既に」「今や」の意味を確認していきます。

#1 「既に」の意味は?

「最早」の類似語である「既に」。日常会話の中でもよく口にし、文章でもよく見かける言葉ですね。

そんな「既に」という言葉の意味を、改めて確認していきましょう。

「既に」には、以下の意味があります。

ある事柄が過去に終わっているさま。以前に。もう。

出典:明鏡国語辞典(発行所 株式会社大修館書店)「既に(已に)」

つまり、「ある事柄がその時よりも前にもう終わっている様子」を指します。

「最早」は「終わっていることを改めて認める」という意味合いなのに対して、「既に」は単純に「終わっている」様子です。

よって、「最早」という言葉は人間の行動や感情に寄り添った言葉であり、「既に」は事象に寄り添った言葉であるというわけですね。

このように、類似語で「何が違うんだろう?」と疑問に思った場合は、「その言葉の『対象』は何か」ということを考えると、使い分ける場面が思い浮かびやすくなります。

#2 「既に」の例文は?

「既に」の意味を確認したところで、いくつか「既に」を用いた例文を見てみましょう。

例文を確認することで、より使う場面が思い浮かびやすくなりますので、是非チェックしてくださいね。

「既に」という言葉は、以下のように用います。

・「散々迷った挙句にやっと彼がその企業にたどり着いた時には、すでに説明会は終わっていた」

・彼が残業で遅れて店に付くと、すでに飲み会はお開きになっていた」

#3 「今や」の意味は?

さて、もう一つ「最早」と似た意味を持つ言葉、「今や」の意味を見ていきましょう。

「今や」は「既に」よりも日常会話で用いる機会こそありませんが、映画やドラマ、アニメ、小説といったメディアでよく見かける言葉ですね。正しく作品の意図を汲み取るためにも、改めて「今や」の意味を確認みましょう。

「今や」を辞書で引いてみると、以下のような意味があることがわかります。
過去と甚だしく異なる現在を強調する語。今では。

 

出典:明鏡国語辞典(発行所 株式会社大修館書店)「今や」
つまり、「今や」「それよりも前とは大きく違っている現在の状態を強める言葉」です。
以前と現在ではかなりギャップがある状態や大きな変化が見られる場合に用います。
「最早」や「既に」は、「現在完了している事柄」についてのみ言及する形だったので、「過去にどのような状態だったか」ということをあまり重視しません。
しかし、「今や」には「その状態が完了していること」という意味に加えて「昔は全く違った」という「状態」の認識が必要となります。
この認識の有無こそ、「最早」「既に」と「今や」の大きな違いであると言えそうです。
 

#4 「今や」の例文は?

さて、「今や」という言葉の意味を確認したところで、次は「今や」を用いた具体例を見ていきましょう。

具体例をいくつか知っているだけでも、「どの言葉を使うべきか?」と迷った場合、スムーズに言葉を選び取ることができます。

「今や」の例文は、以下の通りです。

・「昔は落ちこぼれてた彼も今や新興企業の社長とは驚きだ」

・「雇用にこだわった考え方はもう古い。今や個人の能力が問われる時代だ」

「最早」は「感情のニュアンス」があるのが肝!「対象」がどこなのかを見極めましょう!

以上、「最早」の意味と使い方、類義語についてまとめました。

この言葉は「すでにあることが終わっていることを改めて認める気持ち」を表し、「最早手遅れだ」などように、物事がすでに完了していて諦めの気持ちのニュアンスを含む場合に用いるのが一般的です。

また、近い意味の語には「既に」「今や」といったものがありますが、「既に」「ある事がもう終わっている様子」をいい、ある物事がその時にはもう終わっているという事実についていう場合に使うことが多く、「~した時には既に~だった」といった形になりますね。

また「今や」「過去と甚だしく異なる現在を強調する語」、つまり過去と現在が大きく異なることを強めていう場合に用います。

これらの語はある事柄がその時には完了していることや今と過去が異なることをいう場合に使うのですが、それぞれ異なるニュアンスがあるため、意識して使い分けると良さそうですね。

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