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「崇高」の意味と使い方・例文・「高尚」との違いは?現役ライターがサクッと解説!

「崇高」(読み方:「すうこう」)という言葉は、「崇高な~」「崇高美」などの形でよく用いられています。

美術品や人の精神、または尊いものに使う言葉として知られている「崇高」ですが、哲学や芸術の側面から発展して今日に至る言葉であり、現在では日常生活で使うこともある言葉ですね。

一方、「高尚」という言葉も似たような意味として捉えられることもありますが、基本的にそのニュアンスや意味合いが異なっています。

「崇高」は気高くスケールの大きいことをイメージさせる語ですが、具体的にはどのようなことを表すのか、また「高尚」という語とはどのような違いがあるのか、中には疑問を抱くことがあるかもしれません。

「崇高」の意味と使い方、「高尚」言葉について、大手企業での勤務後ライターとして数々の記事を編集・構成・執筆を手がけている筆者が解説していきます。

「崇高」の意味と使い方・例文・「高尚」との違い

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普段の生活における本や文章の中に見ることが多い「崇高」という言葉は、実際に使うこともある言葉ですね。壮大な美術品や、時には場所や人に対しても使われる事がある「崇高」ですが、実際の意味も正しく把握しておきたいところです。神々しいイメージもある「崇高」という言葉について、その意味と使い方のヒントになる例文をご紹介します。また、よく似た意味を持つ「高尚」という言葉についても確認しましょう。「崇高」の言い換え表現として使用することができるのでしょうか。「高尚」という言葉が持つ意味やその例文もご紹介します。

「崇高」の意味

普段、「崇高」という言葉を使用するときには、どんなシチュエーションが適切なのでしょうか。神々しく尊いものに対して使用することが多い言葉ではありますが、日常生活では本などの文中に登場することが多いですね。自然や人の考え方などにも使われるこの言葉は、場合によってはその荘厳さを表すのに非常に便利です。

「崇高」の漢字で使われている「崇」の成り立ちですが、「山」という時はそのまま山の事を表し、それ以下の部分の漢字は、「屋根」と「神に捧げ物をするための台」を意味しています。「高」は、そのまま「高い」という意味になるので、「崇高」はそれだけ尊いものに使われる言葉というのがお分かりいただけるでしょう。適切に「崇高」を使うことができるように、言葉の意味をあらためて確認してみましょう。

(畏怖の念を起こさせるほど)けだかくて、とうといこと。

出典:明鏡国語辞典(発行所 株式会社大修館書店)「崇高」

つまり、「恐れの感情を起こさせるほど気品があり尊いこと」を表す語となっています。

 

「崇高」の使い方・例文

実際に使用する頻度が少ない言葉とも言える「崇高」ですが、そもそも日常で「崇高」という言葉にふさわしいシチュエーションが少ないという事も影響しているでしょう。しかしながら、尊いものや気品があるものに対して使う言葉としては表現豊かに使用できます。この言葉の使い方を把握しておくためにも、その例文についてチェックしておきましょう。

「彼は崇高な精神で自己を厳しく律し常に高い理想を追い求めて孤高の努力を続けた」

「山脈の断崖絶壁が目の前に切り立つ迫力のある光景は崇高な美しさだった」

「悲しみを抑えながら堂々としたパフォーマンスを見せた彼女の姿は崇高ともいえる美しさをたたえていた」

「壮大なスケールながら細部に渡って綿密に描かれたその作品には崇高の感を覚えた」

「崇高」は、圧倒されて恐れの感情を抱くような気高く尊い物事についていう場合に、「崇高な~」などの形で使うことができます。

「高尚」との違い

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「崇高」という言葉は、形のないものを表現する言葉であり、畏怖の念を抱くほどに気高いものに対して使われる言葉です。これとよく似た意味を持つ「高尚」という言葉についても、それらの違いをチェックしましょう。この「高尚」は、普段は高い技術や知識などに対して使われることがありますね。敬意の念をいだくほどの卓越したその知識や技術に対して使われます。しかしながら、「崇高」とは似ているようで若干ニュアンスが異なるのが特徴です。はたしてどのようなニュアンスや意味の違いがあるのでしょうか。「高尚」の意味や使い方について見ていきましょう。

「高尚」の意味

「高尚」という言葉は、現代では「崇高」という言葉と同じくらい使う頻度が少ない傾向にあるのではないでしょうか。しかし、人の知識や技術に高い評価を置く時、またはそれらを言い表す時には非常に使いやすい言葉と言えます。その他、普段の日常生活で使う機会は少ないとしても、同じく文中に登場する言葉として見かけることがありますね。「高尚」は、「崇高」とは意味とニュアンスが若干異なるのも事実です。「高尚」の正しい意味を辞書の定義から確認しましょう。

学問・言行などの程度が高く、上品なこと。

出典:広辞苑 第6版(発行所 株式会社岩波書店)「高尚」

 

「高尚」の使い方・例文

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「高尚」という言葉に馴染みの少ない人も多いのではないでしょうか。馴染みが少なければ、その言葉の使い方についても知っておく必要があるかもしれません。「高尚」をシチュエーションによって適切に使い分けられるように、「崇高」の例文と対比してご紹介します。使い分けのヒントにしてみてくださいね。

「高尚」:「その本を一通り読み終えたが、内容が高尚過ぎてとうてい理解できるものではなかった」
(≒「その本を一通り読み終えたが、書かれている内容が自分にはレベルが高すぎてとうてい理解できるものではなかった」)

「崇高」:「美しい夕焼け空のグラデーションを背に、堂々とした佇まいを見せる富士に崇高の感を抱く」
(≒「美しい夕焼け空のグラデーションを背に、堂々とした佇まいを見せる富士の気高く立派な様に圧倒される」)

つまり、

「高尚」は「言っていること、行い、学問や知識のレベルが高く気品があること」、

「崇高」は「恐れや驚きの感情を起こさせるほどに気高く尊いこと」

を表すという違いがあります。

「崇高」と「高尚」を適切に使い分けよう

以上、「崇高」の意味と使い方、「高尚」との違いについてまとめました。

この言葉は、「人に畏怖の感情を起こさせるほど気高く偉大なこと」をいい、ある景色や人の理想などがあまりに立派で恐れなどの気持ちを抱くことについていう場合に「崇高な景色」「崇高な精神」などの形で用いられています。

また、「高尚」は「言葉や学問などの程度が高く上品なこと」をいい、あることの程度が高い(知識レベルが高い、難しい)ことについていう場合に「高尚な」といった形で使えますね。

つまり、「崇高」は美しいものや偉大なものについていう場合、「高尚」は知的さの程度が高いことについていう場合に使うことができるので、それぞれ適度に使い分けることが可能です。

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