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「才媛」の意味と使い方・例文・類義語まとめ・女性が「才媛」なら男性は?日本文学専攻の現役ライターがサクッと解説!

「才媛」(読み方:「さいえん」)という言葉は、「才媛の誉れ高い」「~の才媛」などの形でよく用いられています。

賢く優れた女性のことをいう時に使われている言葉ですが、具体的にはどのような使い方をするのか、また賢く優れている男性に対しては何と言えばいいのか、中には疑問を方もいるかもしれません。

そこで、ここでは、「才媛」の意味と使い方・例文・類義語・女性が「才媛」なら男性は何というのか?などを、法律事務所の事務職として、弁護士が作成した文書の校正やマニュアル改訂作業を行った経験を持つ筆者が解説します。

「才媛」の意味と使い方・例文・類義語まとめ・女性が「才媛」なら男性は?

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それでは、以下に「才媛」の意味と使い方・例文・類義語などを説明します。

「才媛」の意味は?

まず、「才媛」を辞書で引くと以下のように解説されています。

教養があって、才知にたけた女性。

 

出典:明鏡国語辞典(発行所 株式会社大修館書店)「才媛」

つまり、「教養があり、物事をうまく行う能力や物事の処理・判断力を十分に備えている女性」のことを表す語です。

「才媛」の使い方・例文

次に、「才媛」の使い方を例文を使って見ていきましょう。

この言葉は、たとえば以下のように用いることができます。

「彼女は、オックスフォード大学で政治学や経済学を学んだという才媛の誉れ高い女性だ。」

「彼女は美人なだけではなく、大学を首席で卒業したという才媛だ。」

「山川捨松は留学したアメリカのヴァッサー大学で優秀な成績を修め、卒業生総代の一人に選ばれた才媛と名高い女性だった。」

「彼女は日本語、英語、そしてドイツ語という三ヶ国語を操るトリリンガルの才媛だ。」

「才媛」は、教養や才能、分別のある賢い女性についていう場合に「~の才媛」「才媛の誉れ高い」「才媛と名高い」などの形で使うことができます。

「才媛」の類義語

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「才媛」と似た意味を持つ言葉に、「才女」があります。

才知のすぐれた女。文才のある婦人。才媛。閨秀。

 

出典:精選版 日本国語大辞典(株式会社 小学館)「才女」

それでは、これらの言葉はどのように使い分ければよいでしょうか。

平安時代には、女性の才能といえば、「文学の才能」を指しました。そのため今でも、「才女」と言うと文学の才能のある女性を表すことが多いです。また、仕事の能力が高くきびきびした女性を指すこともあります。

それに対して「才媛」は、文才のみに限らず、全般的に教養豊かな女性のことを言い、特に結婚式で新婦を紹介する場面で使われることが多い言葉です。

ただし、現在ではどちらもほぼ同じ意味として、賢く優秀な女性を表すときに使われています。

「才女」:「世界最古といわれる長編小説『源氏物語』を書いた紫式部、そして日本最古の随筆作品『枕草子』を書いた清少納言は、ともに平安時代を代表する才女だ。」

「才媛」:「新婦は○○大学を優秀な成績で卒業した才媛であります。」

ひとつ注意しておきたいのは、この「才媛」「才女」という言葉を使うと、女性であることをあえて強調することになるため、最近では性差別的な表現ともとられかねないということです。

したがって、最近では結婚式で新婦を「才媛」と言い表すことも少なくなってきているようですね。

使ってはいけないとまでは言いませんが、性別に関係ない「秀才」などの言葉で言い換えた方が無難といえるでしょう。

「才媛」といえばだれ?歴史上の人物から現代まで

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「才媛」として有名な人物といえばどんな人が思い浮かぶでしょうか?
ほんの一部ですがご紹介しましょう。

紫式部

世界最古といわれる長編小説「源氏物語」を執筆した人物として有名な紫式部。

彼女は幼いころから学問が好きで、父親が紫式部の兄に漢文を教えていたところ、紫式部のほうが先に覚えてしまったそうです。

当時、漢文は男性の学問とされていたため、父親は「この子が男の子だったら・・・」と残念がったというエピソードが残っています。

「源氏物語」は、現代でいえば原稿用紙約2400枚にもなる大長編恋愛小説で、登場人物たちの生き生きとした心理描写は現代の私たちでも共感できる部分がたくさんあり、とても1000年も前に書かれたものとは思えません。

 

キュリー夫人

キュリー夫人ことマリー・キュリーは、夫のピエール・キュリーと共に放射性物質の研究に取り組み、女性として初めてノーベル賞を受賞した人物として有名です。

しかも、1903年にノーベル物理学賞、1911年にはノーベル化学賞と、2度も受賞しています。

イギリスの歴史専門誌「BBCヒストリー」では、「世界に最も影響を与えた女性」第1位にも選ばれました。

 

ライス元国務長官

アメリカの国家安全保障問題担当大統領補佐官(第20代)や国務長官(第66代)を歴任したコンドリーザ・ライス。

彼女は現代を代表する才媛といえるでしょう。

なんと15歳でデンバー大学へ入学し、19歳で学士号、20歳で修士号を取得。スタンフォード大学で教鞭をとりました。

英語に加えてロシア語、チェコ語、フランス語、スペイン語を操り、ピアノの腕前もプロ級なのだそうです。

また、IQが200だという説も。これは裏付けのない風説だということですが、このような噂が流れること自体が、いかに彼女が優れているかを物語っていますね。

女性が「才媛」なら男性は?

賢く優れた女性のことを「才媛」と呼ぶなら、男性は何と呼べばよいのでしょうか?

この場合、「才子」「才人」という言葉を使うことができます。

どちらも優秀な人を指す言葉で、女性に向けて使っても間違いではありませんが、男性に向けて使うことが多いようです。

「才媛」の意味を正しく理解して適切に使おう

以上、「才媛」の意味と使い方、「才女」との違いについてまとめました。

この言葉は「教養があり才知に優れた女性」のことをいい、教養を備えて分別のある優れた女性についていう場合に「~の才媛」「才媛の誉れ高い」といった形で使われます。

また「才女」も同じように優れた女性についていいますが、主に文学の才能のある女性や、仕事の能力が高くきびきびした女性を指すことが多く、それに対して「才媛」は、文才のみに限らず、全般的に教養豊かな女性のことを言い、特に結婚式で新婦を紹介する場面で使われることが多い言葉なのでしたね。

また、賢く優れた女性のことを「才媛」と呼ぶのに対して、男性のことは「才子」「才人」などと言い表すことができます。

ただし、上述した通り、この「才媛」や「才女」といった言葉は、女性であるということをあえて強調している点で、現代の価値観にはそぐわなくなってきているという点に注意が必要です。
相手を褒めたいときには、「秀才」など、性別に関係ない言葉を用いた方が無難といえるでしょう。

時代の変化と共に価値観も変化します。それに伴って、適切な言葉もそのときどきで変化していきますから、意味を正しく理解したうえで、状況に応じて適切に使い分けられるようになると良いですね。

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sakura328