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「派生」の意味と使い方・例文・類義語は?日本文学専攻の現役ライターがサクッと解説!

「派生」(読み方:「はせい」)という言葉は、「~が派生する」「派生商品」などの形でよく用いられています。

ある物事から別の何かが生じることについていう場合に使われている言葉ですが、具体的にはどのような使い方をするのか、また他に近い意味の語にはどのようなものがあるのか、中には疑問を抱くことがあるかもしれません。

そこで、ここでは日本語を勉強することが大好きな筆者が、「派生」の意味と使い方、類義語について説明していきます。

「派生」の意味と使い方・例文・類義語は?

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この項目では、「派生」の意味や使い方を、例文を交えつつ解説していきます。

また、併せて「派生」の類義語にどのようなものがあるかも紹介しますね。

意味や使い方、また、類義語との違いもマスターして、言葉を適切に使えるようになりましょう!

「派生」の意味は?

そもそも、「派生」とはどのような意味を持つ言葉なのでしょうか。

「派生作品」「派生ユニット」「派生ビジネス」といったように、ありとあらゆる場面で用いられる言葉ですので、一度は目にしたり耳にしたことがある言葉だと思います。

しかし、改めて意味を説明しようとすると、なかなか難しいものです。

そこで、ここでは「派生」の意味をしっかりと確認していきたいと思います。

「派生」を辞書で引いてみたところ、以下のような意味を持つ言葉であることがわかりました。

もとになる物事から分かれて生じること。

出典:明鏡国語辞典(発行所 株式会社大修館書店)「派生」

つまり、「ある物事から別の何かが分かれて現れること」を表す語となっています。

大元になるものが存在し、そこから枝分かれしていくイメージを描くとわかりやすいのではないでしょうか。

「派生」は例えるなら、一本の木を想像し、枝の先にあるものが「派生しているもの」だと思ってください。

「派生」の使い方や例文は?

さて、「派生」という言葉の意味がわかったところで、「具体的にはどのように使ったらいいのだろう?」という疑問を抱きはじめた人もいるかと思います。

そこで次は、「派生」の使い方を例文を使って見ていきましょう。

具体例を知ることで、より言葉のニュアスを掴みやすくなりますので、是非確認してみてくださいね。

この「派生」という言葉は、たとえば以下のように用いることができます。

・「その企業では主力事業から派生したさまざまな事業を展開して安定した利益を出している」

・「近ごろではフレーバーウォーターなどのミネラルウォーターから派生した商品が多く市場に出回り人気を集めている」
・「建物内を全面禁煙化するにしても、屋外喫煙所を設置するなどの課題が派生することになる」
・「華道は最古とされる池坊という流派から始まり、そこから派生したさまざまな流派が存在する」

・「彼女は近頃、あるゲームから派生したアプリゲームのプレイに夢中だ」

「派生」は、ある一つの事柄から別の問題などが起こること、ある商品から別の商品が生じることなどについていう場合に、「~が派生する」「派生商品」などの形で使うことができます。

「大元のもの(原作など)から枝分かれしたもの」をイメージすると、わかりやすいのではないでしょうか。

例えば、「派生作品」なども、大元になる「原作」があり、そこから番外編として他の作品が生まれたり、他のメディアに生まれ変わったりしますよね。

また、アイドルの「派生ユニット」なども、大元のアイドルグループがあり、その中のメンバーがユニットを組んでいくことで生まれます。

このように、身近な事象に置き換えてみると、言葉のニュアンスが掴みやすくなりますので、言葉の意味を説明するのが難しい場合は、「どんな風に使われることが多いかな?」ということを意識してみてくださいね。

「派生」の類義語は?

次に、「派生」の類義語について見ていきましょう。

「派生」の類義語として挙げられるのが、「続出」「誘発」といったものです。

どちらも日常的によく聞く言葉だと思いますが、正確に意味を理解して使っている、もしくは、使い分けを意識している、という人は、あまり多くはないのではないでしょうか。

そこで、ここでは「派生」の類義語である「続出」や「誘発」について、改めて意味や例文を確認し、「派生」という言葉との違いを浮き彫りにしていきたいと思います。

#1 「続出」の意味や例文は?

「派生」の類義語の一つとして挙げられるものに「続出」があります。

「○○と似ている商品が続出している」といったように、様々な場面で用いられる言葉ではあるものの、正確にどのような意味を持つ言葉なのか、理解している人は少ないのではないでしょうか。

そこで、ここでは「続出」の意味や例文について確認していきたいと思います。

辞書で「続出」という言葉を引くと、以下のような意味を持つことがわかりました。

同じような事柄が次々と続いて出てくること。また、次々と続いて起こること。

出典:明鏡国語辞典(発行所 株式会社大修館書店)「続出」

つまり、「続出」とは「同じようなことが相次いで起こること」と定義されています。

この項目の冒頭で触れた「○○と似ている商品が続出している」という文章も、「○○と似ている商品が続々と出ている(次々と出ている)」と言い換えることができますよね。

このように、「続出」とは「次から次へと何かしらが起こっている状況」を指すため、「大元のものがあり、そこから枝分かれして別のものが生まれる」という「派生」とは、異なるニュアンスを持つ言葉であることがわかります。

ちなみに、「続出」という言葉を利用した例文には、下記のようなものがあります。

・「一社が値上げを敢行すると、それに倣って値上げを発表する企業が続出した」
・「その年の夏は猛暑が続き、熱中症で病院に運ばれる人が続出した」

・「あるブランドのコレクションと似たアイテムが続出し、似たようなデザインのものを安価で手に入れられるようになった」

・「違法サイトが続出している。早めに手を打たなければならないだろう」

#2 「誘発」の意味は?

さて、「派生」のもう一つの類義語である「誘発」についても見ていきましょう。

「誘発」も「○○の事件に誘発されて、似たような事件が次々と起こっている」などといったように、日常でもよく聞く言葉になります。

しかし、これもまた「派生」や「続出」との違いがわかりづらいですよね。

そこで、改めて「誘発」の意味を確認していきましょう。

辞書で「誘発」という言葉を引いてみると、以下の意味を持つことがわかります。

さそいおこすこと。ある事が原因となり、それに誘い出されて他の事が起こること。

出典:広辞苑 第6版(発行所 株式会社岩波書店)「誘発」

つまり、「誘発」「ある原因となる事柄に促されて他の事柄が起こること」と定義されているということがわかります。

大元があるという意味では「派生」と同じですが、「派生」は単純に物事が枝分かれしているのに対して、「誘発」は「ある出来事に促されて発生する」という意味合いです。要するに、大元が「原因」となり得ているというわけですね。

そして、もう一つの類義語である「続出」は「次々と何かが起こる」という状況ですが、「誘発」は単発・単独のみの場合でも用いられますので、それぞれの違いを意識するようにしましょう。

「誘発」の例文としては、下記のようなものが挙げられます。

・「消費税の増税は消費活動の抑制を誘発するだけだ」
・「その製品の大幅な値上げは顧客離れを誘発した」

・「あるサービスに誘発されて、別のサービスを作り上げたところ、大ヒットした」

・「負の感情に誘発されて行動すると、ろくな結果にならない」

「派生」「続出」「誘発」のニュアンスの違いを意識して使い分けてみましょう!

以上、「派生」の意味と使い方、類義語についてまとめました。

この「派生」という言葉は「ある物事から分かれて別の何かが生じること」をいい、一つの事柄から別の問題が生じる、ある商品から別の商品を作り出すことについていう場合に「~が派生する」「派生商品」などの形で使われています。

また近い意味の語には「続出」「誘発」といったものがあり、「続出」同じようなことが間を置かずにいくつも起こることについていう場合に使うことが多いです。

そして「誘発」はある物事が原因でそれによって他の問題が生じることについていう場合などに「~を誘発する」といった形で使われています。

これらの語は、ある物事から何か違ったことを引き起こすことをいう場合に使うことができるので、適切に使えるように、それぞれの言葉を日頃から意識していきましょう。

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