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「照準」の意味と使い方・例文・「標準」との違いは?日本文学専攻の現役ライターがサクッと解説!

「照準」(読み方:「しょうじゅん」)という言葉は、「照準を合わせる」「照準を当てる」などの形でよく用いられています。

ある物事を目標として定めて何かを行うことについていう場合に使う言葉ですが、具体的にはどのようなことを表すのかを答えられる人は少ないでしょう。
また、字面が似ている「標準」という言葉とはどのような違いがあるのか、中には疑問にを抱くとがあるかもしれません。

そこでここでは、日本語を勉強することが好きな筆者が、「照準」の意味と使い方、「標準」との違いを説明していきます。

「照準」の意味と使い方・例文・「標準」との違いは?

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それでは、以下に「照準」の意味と使い方、また「標準」との違いを説明します。

「標準」の意味は?

そもそも「照準」という言葉は、どのような意味を持つ言葉なのでしょうか。

「照準」は「照準を合わせる」などといった形で用いられることが多く、口にすることもある言葉ですが、明確に意味を答えられる人や、深く考えたことがあるという人は少ないのではないかと思います。

こうして考えてみると、日常的に使う言葉でも、意外と意味を知っていないものです。そのままだと、うっかり誤用してしまい、恥ずかしい思いをしてしまうことも。

そのようなことがないように、この機会に、改めて「標準」の意味を確認していきましょう。

さて、「照準」を辞書で引いてみると、以下のような意味を持っている言葉であることがわかりました。

鉄砲のねらいをつけること。一般に、ねらいを定めること。

出典:広辞苑 第6版(発行所 株式会社岩波書店)「照準」

1.照らし合わせること。的を合わせること。
※新聞雑誌‐四七号報告・明治五年(1872)六月「是を以て今日進歩の医術に照準(ショフジュン)する」
2.射撃で、弾丸が目標に命中するようにねらいを定めること。また、そのねらいや、その操作。転じて一般に、ねらい。〔五国対照兵語字書(1881)〕
※不如帰(1898‐99)〈徳富蘆花〉下「装填し照準を定め」
出典:コトバンク「照準」

つまり、もともと「照準」は「銃などで目標となるものを狙うこと」を指していたのです。それが転じて、現在は「目指すところ、目標を定めること」を表す言葉として用いることが一般的になっています。

このように、元々持っていた意味が転じて、新しい意味が広がっていったという言葉も数多くありますので、たまに調べてみるのもおもいしろいでしょう。

「照準」の使い方や例文は?

「照準」の意味を確認したところで、次は「照準」の使い方を例文を使って見ていきましょう。

具体例を知っていることで、より言葉を適切に用いることができるようになりますので、ここはしっかりと抑えておきたいところです。

さて、この「照準」という言葉は、たとえば以下のように用いることができます。

・「歴史の浅いその学校の野球部は、まずは地区大会優勝に照準を合わせて練習を始めた」

・「彼は闇雲な営業活動を改めて、料理の質を高めることに照準を絞り、足元を固めることにした」

・「受動喫煙対策の機運が高まる昨今、そのチェーン点では今年度中に全店で禁煙化を実施することに照準が当てられた」
・「銃を撃つ時には慣れていないと両目で照準を合わせるのは難しいようだ」

「照準」は、上記のようにある物事を目標として定めて何かを行うことを銃で狙いを定めることについてなぞらえて、「照準を合わせる」「照準を当てる」「照準を絞る」といった形で使うことができます。

何か成し遂げたい目標がある場合は、「○○に照準を合わせる」というように使うと良いでしょう。

「標準」との違いは?

次に、「照準」と字面が似ている「標準」という語との違いについて見ていきます。

パッと見たときの印象が似ているため、「意味も似ているのかな?」「どんな違いがあるのかな?」と疑問に思う人も多いのではないでしょうか。

そこで、この項目では「標準」と「照準」の違いについて確認していきたいと思います。

そこでまず、「標準」の意味を確認していきましょう。

「標準」を辞書で引いてみると、以下のような意味を持つことがわかりました。

・判断・行動などのよりどころとなるもの。基準。

・平均的な度合い。並。

出典:明鏡国語辞典(発行所 株式会社大修館書店)「標準」

1.判断、行動などのよりどころとするものや比較のもとにするもの。
(イ) 目じるし。スタンダード。基準。水準。
※語孟字義(1705)下「若中人之資、以此為志、必有等凌節自立標準之病
※思出の記(1900‐01)〈徳富蘆花〉六「批評判定の標準も」 〔孫綽‐丞相王導碑〕
(ロ) そこに達すべきよりどころ。目標。手本模範。のり。
※正法眼蔵(1231‐53)弁道話「ほとけ仏にさづけてよこしまなることなきは、すなはち自受用三昧、その標準なり」 〔韓愈‐伯夷頌〕
2.平均的な度合。また、その程度のもの。なみ。普通。
※結婚(1967)〈三浦哲郎〉四「二十日もしたら標準まで殖えるでしょう、そうしたら帰してあげますと病院ではいっている」
出典:コトバンク

違いはわかりましたか?

なかなかそれぞれの言葉のニュアンスを掴むのは難しいので、よりわかりやすくするため、「照準」と「標準」について、それぞれの例文を並べて比較してみましょう。

それぞれを比較することで、よりしっかりとニュアンスの違いを掴むことができるようになりますので、ここはしっかりとチェックしていきたいところです。

この「標準」という言葉と、「照準」の使い方を比較すると以下のようになります。

「標準」:「最近では国内でも世界標準に合わせて屋内全面禁煙化が進んでいる」
(≒「最近では国内でも世界での基準に合わせて屋内全面禁煙化が進んでいる」)

「照準」:「今後進んでいく高齢化社会を見据えて、その店ではシニア層に照準を合わせたサービスを中心に展開している」
(≒「今後ますます進んでいく高齢化社会を見据えて、その店ではシニア層をマーケットの対象としたサービスを中心に展開している」)

つまり、

「標準」「あることを判断する基準となるもの」

「照準」「ある物事を目標として決めること」

を表すという違いがあります。

イメージとしては、「標準」は「一定のライン」のこと、「照準」は「的」と捉えるとわかりやすいのではないでしょうか。

このように、言葉のニュアンスを掴みづらいときは、言葉をイメージ化することで違いが見えてくることがあります。

「この言葉はどんなイメージだったか?」を意識することで、言葉の意味が適切に使えるようになりますので、是非「言葉のイメージ化」を意識してみてくださいね。

「照準」「標準」は適切に使い分けましょう!

以上、「照準」の意味と使い方、「標準」との違いについてまとめました。

この「照準」という言葉は「銃などの狙いをこと」「目標となるものを定めること」をいい、主にあることを目標として決めて何かを行うことについていう場合に「照準を合わせる」「照準を当てる」などの形で用いられることが一般的です。

また、一見似て見える言葉に「標準」がありますが、この「標準」という言葉は判断の基準となるもののことをいい、「標準に合わせる」といった形で使います。

この「照準」と「標準」という言葉は、文字からの印象は似ていても、全く言葉の持つ意味が異なりますので、注意してください。

似ている字だからといって必ずしも意味まで似通っているとは限りません。

よって、それぞれの意味をしっかりと理解し、適切に使い分けることが重要です。

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