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「選定」の意味と使い方・例文・「選考」「選抜」「選出」「選任」との違い・類義語は?現役記者がサクッと解説!

「選定」(読み方:「せんてい」)という言葉は、「~を選定する」「選定作業」などの形でよく用いられています。

複数の候補から何かを選ぶことをいう時によく使う言葉ですが、具体的にはどのような使い方をするのか、また他に近い意味のある語にはどのようなものがあるのか、中には疑問を抱くことがあるかもしれません。

そこで、ここでは、「選定」の意味と使い方、「選考」「選抜」「選出」「選任」との違いや類義語について、科学・技術系記事の執筆を中心に活躍する筆者が解説していきます。

「選定」の意味と使い方・例文・「選考」「選抜」「選出」「選任」との違い

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それでは、始めに「選定」の意味と使い方、また「選考」「選抜」「選出」「選任」との違いについて説明していきます。

「選定」の意味は?

まず、「選定」には「多くのものの中から選んで定めること」という意味があり、「たくさんあるものの中から目的や条件などに合うものを選んでそれに決めること」を表す語となっています。

「選定」の使い方は?

次に、「選定」の使い方を例文を使って見ていきましょう。

この言葉は、たとえば以下のように用いることができます。

「Webサイトの作成を外注する場合には、業者の選定は慎重に行う必要がある」

「課題図書がどのような基準で選定されているのかそのページで確認することができる」

「多くの公共図書館では利用者からのリクエストに応じて蔵書を選定している」

「複数の業者から見積りを取った上で工事を施工する業者を選定する」

「記録遺産は、世界歴史に重大な影響をもつ事件・時代・場所・人物・主題・形態・社会的価値を持つことを選定基準としている」

「建設地の選定作業は翌年より開始されており、34箇所挙げられていた候補は3箇所に絞られた」

「校歌を制定したいという要望から、校内で校歌選定委員会を設置して歌詞を募集した」

「県内自治体を対象として、最終処分場の候補地選定についての説明会が行われた」

「出走馬は推薦ならびに広域交流競走の優勝馬などを候補馬とし、その候補馬の中から優秀馬選定委員会によって選ばれる」

「この橋は日本最古であることを選定理由として土木学会選奨土木遺産に認定された」

「選定」は、上記のように複数のものの中からある目的に適したものを選ぶ時に「~の選定」「~を選定する」といった形や、「選定基準」「選定作業」などの「選定~」といった形で使うことができます。

「選定」と「選考」「選抜」「選出」「選任」の違いは?

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それでは、次に「選定」と似た意味を持つ「選考」「選抜」「選出」「選任」について見ていきましょう。

まず、これらの語は以下のような意味を持っています。

「選考」:能力や人柄などを考慮して適格な者を選び出すこと

「選抜」:多くのものの中から基準や目的に合ったものを選び抜くこと

「選出」:多数の中から目的に合うものを選び出すこと

「選任」:人材を選んでその任務に就かせること

これらの語は「選定」のように「多数の中から選ぶこと」について述べる場合に、例えば以下のような言い方をすることが可能です。

「選考」:「応募者多数のため、書類選考の後、通過者にのみ面接日を通知いたします」
(≒「応募者多数のため、応募書類を考慮して適格者を選び出し、通過者にのみ面接日を通知いたします」)

「選抜」:「彼は多数の応募者の中から研究生として選抜された」
(≒「彼は必要な基準を満たしているとして多数の応募者の中から研究生に選ばれた」)

「選出」:「行政府の長である首相は議会の選挙によって選出される」
(≒「行政府の長である首相は議会の選挙によって選び出される」)

「選任」:「その日の取締役会で執行役の選任が行われた」
(≒「その日の取締役会で執行役となる人が選ばれてその職務に任じた」)

このように、これらの語は「選定」とは異なったニュアンスがあり、「選考」は「調査して考えた上で適切なものを選ぶこと」、「選抜」は「基準や目的に合ったものを選んで抜き出すこと」。

そして、「選出」は「(代表者などを一定の手続きを経て)選び出すこと」、「選任」は「人材を選んでその任務に就かせること」を表わします。

また「選定」とは異なり、「選任」は「任じる」という意味を含むため必ず、「選考」「選抜」「選出」はほとんどのケースで人を選ぶ場面で使うことができるでしょう。

「選定」の類義語は?

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次に、「選定」の類義語・類語である「選択」について見ていきましょう。

まず、「選択」には「多数のものの中から、優れたもの、もしくは目的や条件に合ったものを選ぶこと」を表わし、以下のように用いることができます。

「人間にはどのような進路をとるかについて、無限の選択が許されているはずだ」

「引っ越し先に持っていく物を取捨選択する」

「コストパフォーマンスの点からこれしか選択の余地はなさそうであった」

「卒業論文のテーマとして、私は地元の歴史を選択した」

「前の職場はきつかったので、転職したのはやはり賢明な選択だったと思う」

「このパソコンを購入する場合、様々な周辺機器をオプションとして選択可能です」

「私の高校では、体育において武道の授業があり剣道か柔道のどちらかが選択できます」

「クリックした後のウィンドウに複数のチェックボックスが表示されるので該当する項目を選択してください」

「この絶滅した動物は地表近くの柔らかい植物を選択的に採食していた物と考えられている」

「選択」は、「定める・決める」というニュアンスを含まない点で「選定」とは異なります。

そのため、「選択を誤る」は選んだものが誤っていたことを表わしますが、「選定を誤る」では決めたことが誤っていたことや、文脈によりますが選択の基準などが誤っていたことを意味する場合があるので注意が必要です。

「選定」は「選択」して定めることを意味する

以上、「選定」の意味と使い方、「選考」「選抜」「選出」「選任」との違いや類義語についてまとめました。

この言葉は「多くのものから選んで決めること」をいい、たくさんある候補の中からある目的に適うものを選んでそれを採用することに決めることをいう場合に「~を選定する」「選定図書」などの形で使われています。

また「選定」に近い意味の言葉には「選考」「選抜」「選出」「選任」といったものがあり、「選任」は必ず「選考」「選抜」「選出」はほぼ人を選ぶ場面で用い、複数の中からある基準に合う人材を選ぶ場合などに使うことができるでしょう。

一方、類義語として「選択」を挙げましたが、「選定」とは異なり「定める・決める」という意味が含まれないため、使い所は異なります。

これらの語はいずれもたくさんの候補からあるものを選ぶことについていう時に使うことができますが、それぞれニュアンスが異なるため、適した場面で使い分けることが可能です。

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