用語

「余波」の意味と使い方・例文・類義語は?現役ライターがサクッと解説

「余波」(読み方:「よは」)という言葉は、「~の余波で~する」といった形でよく使われています。
「余波(よは)」という言葉を一番見聞きするのは、ニュースが多い印象ですが、皆さんはいかがでしょうか。自然災害や事件、事故などが起きた際、現場の経過を追ったニュースで頻繁に耳にします。
終わった物事がその後も別のところで影響を及ぼしていることを言う時に使う言葉で、聞いた時に意味を理解をすることはできるかもしれません。ただ、いざ自分が発する立場になると、具体的にはどのような使い方をするのか、中には疑問を抱くかたもいるのではないでしょうか。また他の言葉で言い換えるにはどのような言い方をすることが適切か、不安になることもあるかもしれません。
そこで、ここでは、「余波」の意味と使い方、類義語・言い換え表現について説明していきます。

「余波(よは)」の意味と使い方・例文・類義語

image by iStockphoto

それでは、以下に「余波(よは)」の意味と使い方、類義語、言い換え表現について説明します。

「余波(よは)」の意味とは?

国語辞典を参照し、「余波(よは)」の意味を見ていきましょう。

1.風がおさまった後もなお残って立つ波。

2.物事が終わったあともなお周囲に及ぼす影響。なごり。あおり。余勢。

出典:広辞苑 第6版(発行所 株式会社岩波書店)「余波」

波が起きるには、いろいろな原因がありますが、その一つが風なのはご存知でしょうか。

風が吹くと海水が押されて波が生じるのですが、風が止んだ後も先に起きた波に続いて海が波立っている状態の時、その波を「余波」と呼びます。

その状態を比喩的に使い、「ある物事が終わってからもまだ周囲に与えている影響」のことも余波ということばで表現するようになりました。もしかしたらこちらの意味の方が利用頻度は多いかもしれませんね。

余波という漢字を調べると、今回取り上げている「ヨハ」ともう一つ、「ナゴリ」という読みがあるのをご存知でしょうか。

「ナゴリ」と読む場合は、意味が異なります。

波が打ち寄せたあと、渚のあちこちに残っている海水や海藻など。

(出典:コトバンク/デジタル大辞泉 発行所:小学館)

波によってもたらされ、そこに残ったものを指します。これは、感じ表記されたニュース記事などを目にした時、内容から読み方を間違えないように気をつけましょう。

「余波(よは)」の使い方・例文

次に、「余波」の使い方を例文を使って見ていきましょう。

この言葉は、たとえば以下のように用いることができます。

「海岸では数人の少年が台風の余波でサーフィンを楽しんでいた」

「台風の余波を受けて、一部の野菜の価格が前年比2倍以上にまで高騰した」

「震災の余波で低下していた生産活動も、半年ほど経った今では回復傾向にある」

「天候不良による原材料不作の余波でオリーブオイルの価格が高騰し、飲食店では値上げの動きも出ている」

image by iStockphoto

上記のように「~の余波で」「~の余波を受けて」といった形で使うことができます。

台風などの突風、強風の影響など、余波が生じる場合は何かしら強い威力があるものの影響を受けていると言えるでしょう。よって「〜の」と前について使われること一般的です。

また、着目すべきが意味2.のように比喩的に受けた影響を「余波」と表現する場合は、「ネガティブ」な結果を及ぼした場合にのみ使われるということではないでしょうか。絶大な力があるものに影響を受けて、その後状況が好転したケースで「余波(よは)」と使うことはないと言っても過言ではありません。

「余波(よは)」の類義語とは?

次に、「余波」の類義語について見ていきましょう。

まず、「余波」と近い意味がある言葉には以下のようなものがあります。

影響

すでに「影響」という語は使い方をご説明する際に少し触れていますが、余波は影響を受けて生まれるものを指しているので、直接的に影響と言い換えることが可能です。

 

煽り(あおり)

「煽り(あおり)」の主たる意味をご紹介しましょう。「あおること。また、強い風にあおられて起こる動揺や衝撃」です。つまり、「余波」も煽りの一部。そのため余波という言葉の代わりに言い換えることが可能です。

 

とばっちり

「とばっちり」は近しい友人知人との間でする会話の中で使われる俗語で、仕事の場で用いることはお勧めしません。しかし「余波(よは)」の使い方でご紹介したような「ネガティブ」な影響を指す言葉として、意味が類似しており、同僚や身内との会話で言い換えることは可能でしょう。

「とばっちり」とは、飛び散る水しぶきを意味する「とばしり」が時を経て変化した言葉で、他人の引き起こしたことに迷惑を被ることを指します。

 

上記の類義語を例文を使って見ていきましょう。

「影響」:「人気の観光地ロンドンで起きた地下鉄ストライキは、市民や多くの観光客に影響を及ぼした」
(≒「人気の観光地ロンドンで起きた地下鉄ストライキは、市民や多くの観光客に活動に変化や混乱を生じさせた」)

 

「煽り」:「家賃高騰の煽りを受けて、その飲食店は駅前の一等地から移転を迫られた」
(≒「家賃高騰が影響しその飲食店は駅前の一等地から移転を迫られた」)

 

とばっちり」:「先方の組織改変のとばっちりを受けて、進めていたプロジェクトが振り出しに戻った」

(≒「先方の組織改変の影響で、進めていたプロジェクトが振り出しに戻った」)

これらの語は、現在進行形の事象が生み出す影響・煽りとしても使うことが可能です。その点、「すでに終わった物事」が及ぼす影響をいう「余波」とはニュアンスが異なり、誤用しないように注意することが必要でしょう。しかし、ある物事の状況が変化したことが及ぼす影響や、あることが原因となって別の事柄に影響を及ぼすことについていう場合に使うことができます。

海は繋がっている。社会も世界も繋がっている。何かが起きた後に別の場所で起きる波が「余波」

image by iStockphoto

以上、「余波」の意味と使い方、類義語、言い換え表現についてまとめました。

この言葉は「風がおさまった後も高く残っている波」「あることが終わった後にもまだ周囲に及ぼしている影響」をいい、過ぎた物事がその後に世間に及ぼしている影響についていう場合などに、「~の余波で」「余波を受けて~する」といった形で使うことができます。

類義語には「煽り」「影響」といった語があり、状況の変化や原因となる物事があって別の何かに影響を及ぼすことについては言い換えることも問題ないでしょう。しかし、これらの語はいずれもある一つのことが別のことに及ぼす影響についていう時に使うことができますが、それぞれニュアンスが異なるため、適度に使い分けるように注意しましょう。

また、同じ漢字をつかって「ナゴリ」と読むことができ、その場合は意味が異なります。「ナゴリ」は波の後に残されたものを表すので、前後の文章から読み解き、誤解しないように気をつけましょう。

Share:
AcoLi